売上1,000万円位の個人事業主が危険な理由とは【税務調査に当たる人が多い理由】

札幌市白石区にあるMFクラウド会計・弥生会計専門の千葉税理士事務所です。個人事業主の方に質問です「売上が1,000万円ギリギリの人が危険な理由をご存知ですか?」今回は売上が1,000万円に届かない個人事業主が危険な理由をお話しします。

売上1,000万円位の個人事業主が危険な理由とは【税務調査に当たる人が多い理由】

個人事業を開業すると「売上が増えること」を目標に頑張ってきたはずです。

ところが、順調に売上が増えていくと「1,000万円の壁」が見えてきます。

この売上1,000万円が見えてくると急ブレーキを踏む個人事業主の人が多いのです。

売上1,000万円をちょっと下回るあたりで毎年確定申告をし続けている個人事業主の人は「節税」と「脱税」を間違っていることが多いのです。

当然税務署側も個人事業主や法人で「売上1,000万円」をちょっと下回っている会社をマークしたくなるのです。

売上金額が900万円~999万円当たりの個人事業主の人はどれだけリスクのあることをしているかを見ていきましょう。

(個人事業主がおかれている税務調査リスクはこんなにある)

1.売上1,000万円にいかないようにすることでできる節税とは

2.税務調査で簡単に売上1,000万円突破に修正が起きる理由

3.税務調査で指摘されるだけで節税のできない消費税が数年分出る

4.調査後の納税は原則待ったなし【資金繰りの急激な悪化】

5.計画的に法人化で節税できたケースも多い

1.売上1,000万円にいかないようにすることでできる節税とは

実は消費税はものすごく複雑な税金です。

一般的には買い物をしたら消費税の税率だけを気にするかもしれませんが、個人事業主や法人経営をしていくと税務的にはものすごく難しい税法なのです。

似たような取引でも消費税がかかるもの・かからないものがあったり、制度として選択できるものなどの組み合わせで納税額が大きく異なったりします。

そのため消費税は税理士さん泣かせな税務というわけです。

税理士さんが消費税で頭を悩ませるだけではなく、個人事業主の方や会社設立をして法人を経営している社長にとっても頭の痛い税金です。

ここでは難しい話にならないように、一般的な話として書いていきます。

・消費税は2年前の売上が1,000万円以下であれば納めなくてよい

消費税はその年の売上が大きいから納税しなければならないわけではありません。

消費税は2年前の売上が1,000万円を超えていたら、その年の確定申告の際に消費税の申告・納税をすることになります。

2年前の売上が500万円で今年の売上が1億円だとしても、今年は消費税の納税はありません。

2年前の売上が1億円で今年の売上が300万円に激減していた場合、今年の300万円の売上などに対する消費税を納税することになります。

このように「消費税を納める義務」を判定する基準年(2年前)と実際に消費税の納税額の計算に使う年(その年)が異なっている税金です。

(「消費税は納める必要がない」=売上1,000万円以下を目指す理由)

一般的に売上が1,000万円をちょっと超えるくらいでどれくらいの納税が出ると思いますか?

業種など条件によって消費税の金額は異なりますが、個人的な感覚では20万円~70万円の範囲ではないかと感じています。

売上が1,000万円以下であれば消費税は0円です。

売上が1,000万円を超えると2年後の消費税が20万円~70万円程度納税が発生する可能性が高いのです。

消費税率が10%になる令和元年10月1日以後であれば、納税額はもっと高額になってきます。

事業が順調に成長していくことを考えると、実際には2年後の売上は2,000万円・3,000万円ともっと大きいかもしれません。

その場合には消費税はもっと高額になります。

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消費税が出ることで1か月分の人件費や生活費くらいのお金が出ていくことになります。

これを「もったいない」と考えて「売上は1,000万円以下で確定申告をする」という個人事業主の方がいるのです。

ただ、売上が1,000万円以下で収まるように調整していることは事業場のリスクも大きいことを考えておくべきです。

個人事業主の年齢が上がっていくと頑張っても売上を上げることは難しくなります。

しっかりと頑張れるときに頑張って、消費税も納税する方が商売として健全なのです。

2.税務調査で簡単に売上1,000万円突破に修正が起きる理由

売上が1,000万円以下であれば消費税は免税になる仕組みだということがわかりました。

そのため確定申告上、売上が1,000万円以下になるように調整している個人事業主の方もいるようです。

この調整には2種類あります。

1つは合法的に調整しているケース。

2つ目は「脱税」です。

合法的に調整しているケースは、本当に売上が1,000万円に到達しないように売上を抑えている場合です。

年末の販売を控えて仕事をセーブすることによって、売上が上がらないようにする個人事業主の方もいるようです。

問題は2つ目の「脱税型」の売上調整です。

当然、税務署は売上が800万円~1,000万円ラインの個人事業主に税務調査を行いたい気持ちになるわけです。

税務調査で売上の漏れを発見することで売上が1,000万円を超えれば、消費税の課税が決定するのです。

売上が800万円から1,000万円以下のラインであれば、経理上の間違いと売上の脱漏を合わせることで簡単に1,000万円を突破していきます。

①売上の計上基準を間違えているケース

・請求書を出したタイミングが売上ではない

実際に仕事が完了しているタイミングで売上を計上しなおし

これは商品の納品伝票・材料・外注請求書などをみることで売上の漏れを簡単に発見できます。

・入金日を売上計上時期と間違っている

翌年1月・2月の入金分を確定申告の売上に加算すると1,000万円を超えるケースは案外多いのです。

特に成長している個人事業主の場合、後半の売上の伸びが大きいので経理間違いで消費税がかかっていることも多いのです。

②脱税型の売上除外も簡単にわかる

何度も言いますが、売上の除外は「脱税」です。

脱税は絶対に禁止です。

 

 

 

 

 

 

 

節税と脱税は違います。

見解の相違で争いになるものは脱税と異なりますが、意図的に売上を除外しているのは脱税になります。

売上を除外してもバレないと思っている人も多いようですが、簡単にわかります。

・商品を仕入れているのに売上金額が小さい

・郵便料金やヤマト急便・佐川急便などの発送金額が多いのに売上が少ない

・ガソリン代やETC利用が多いのに対応する地域の売上がない

・電気ガス水道の利用料金の割に売上が少ない

・予約台帳や顧客カルテとレジの売上があっていない

これ以外にも売上の除外を検証する方法はたくさんあります。

売上を除外することで売上を下げるなんてことは絶対にしてはいけません。

税金を払わなければ事業は大きくならないようになっているのです。

しっかりと節税をしながら事業を拡大していきましょう。

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まとめ

個人事業主の人でも会社設立をして5年程度たっている法人でも税務調査はいつ来てもおかしくない状況になります。

特に売上が1,000以下の場合には消費税の問題からも売上や固定資産の売却など様々な角度から調べたい箇所が増えてきます。

自分で確定申告をしている個人事業主の方や会社設立した後に自分で法人決算をおこなっている場合には売上チェックが甘くなることがあります。

売上の漏れや除外については税務署は非常に厳しい感覚を持っているので経理に不安があれば「今すぐ税理士さんに相談」していきましょう。

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