建設業の経理を変えたら儲かる「嘘」とは
札幌市白石区の建設業に強い千葉税理士事務所です。
さて、今回は建設業は現場ができれば儲かるのかをいう観点で考えてみましょう。
(目次)
1.建設業の経理を変えたら儲かるって本当?
2.建設業がどんどん良くなる事業構造とは?
3.建設業のステップアップ法
4.まとめ
1.建設業の経理を変えたら儲かるって本当?
その昔、自分は建設業は「経理をきちんとできていないから儲からない」と思っていました。
でも、これは税理士のポジショントークなんだと気が付きました。
もしかしたら税理士さんに「どうしたら会社は良くなりますか?」と聞いたら「あなたの会社は経理ができていないからダメ」と言われたことのある方も多いかもしれません。
この流れでいわれることは決まって「社長の役員報酬を下げましょう」・「交際費を使いすぎです」・「コストを抑えましょう」ではないかと思います。
建設業の会社が「経理をきちんとしたら儲かる」のであれば「経理をしなくても役員報酬・交際費」を使わなかったら会社は良くなるはずです。
経理を変えたら儲かるという話ではないというわけです。
全部が嘘というわけではなく、きちんと経理をして数字を見ることで意識が高まって売上が上がるコトもあるからです。
個人的には経理をして数字を見て意識をしすぎると建設業の会社の売上は下がると思っています。
その理由は次の事業構造でお話しします。
2.建設業がどんどん良くなる事業構造とは?
建設業の事業構造は次の構造です。
①売上高🔺変動費(材料費・外注費)=粗利益
②粗利益🔺固定費=経常利益
ただの利益の計算式と思われるかもしれませんが、これを深く理解すると次のものが見えてきます。
①どうしたら売上を増やせるか
②どういう固定費の使い方をしたら売上が上がるのか
③無駄な固定費はないか
経理や会計という目線で見ると②の「どういう固定費の使い方をしたら売上が上がるのか」という視点がないです。
経営にとって一番重要なことは「お金を増やすこと」です。
二番目に大事なことは「給与を増やすこと」
三番目に大事なことは「利益を増やすこと」
この順番を達成するために事業構造を分解して、何をやるべきかを考えていく癖をつけましょう。
現場をこなしたら売上・利益が増えるのではなく「儲かる事業構造」で現場を受けるということが利益が増えるということです。
今の売上・経費を事業構造に組み替えてみてください。
そうすることで「儲かる事業構造」なのか「儲からない事業構造」なのかがわかります。
私たちは建設業のお客様と打合せをするときに、この事業構造を意識して打ち合わせをしています。
一般の会計ソフトでは出せない、事業構造が図形化されたものを使用しています。
3.建設業のステップアップ法
建設業の経営がどんどん成長していくためには事業構造を意識することが重要です。
どうしても、「現場を請けること」と「現場を納めること」に意識が向いてしまいます。
仕事がないと不安だから仕事の数を集めるということになると「儲からない事業構造」に気が付かなくなります。
ちば式建設業がどんどん良くなるステップアップ法
自社の事業構造を視覚化してから考え始めることが重要です。
過去に儲かった事業構造は人がいたら儲かる仕組みでした。
しかし、人口減少社会が今後も進むことを考えると人がいたら儲かるという構造は難しくなります。
①自社の事業構造の理解
②儲かる事業構造とは何かを考える
③事業構造の変革のために必要資金の確保
これを見たら、当たり前じゃないかと思うかもしれません。
しかし、儲かる構造の形をどう実現するのかを深く考え、プロセスを組みます。
いきなり得意先を変えようとしたら一気に取引先がなくなったり、焦げ付く新規得意先開拓をするリスクがあるからです。
一般的な銀行融資と今回の「事業構造変革資金」の融資は性質が違います。
前向きな計画に裏打ちされた資金調達ですから、金融機関への説明もしっかりできます。
このプロセスで自社をどうデザインしていくかを考えてみてはいかがでしょう。
4.まとめ(無料プレゼントのお知らせ)
建設業は経理を変えたら儲かるというのは絶対的な話ではありません。
むしろ、事業構造という考え方を持つことが経営をどんどん良くする近道です。
私たちは建設業のお客様に対して「事業構造」で物事を見ることを続けていただき、高収益型事業構造になるように勧めていただいております。
数字がたくさん並んだ決算書や試算表を見ても難しく感じるはずです。
経理を細かくするよりも、見た目でわかりやすい事業構造の資料を使うのもそのためです。
もしも、自社の事業構造を知りたいという方はご相談いただければと思います。(電話011-858-7007)
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