確定申告後にもっと成長する建設業になるためには

投稿者プロフィール

千葉将志税理士事務所代表 千葉将志

中小企業社長専門の経営コンサルタント兼税理士。
1977年生まれ、札幌出身。大手税理士事務所在籍中、税理士試験に合格。「試算表を作るだけ」の業務が中心で、経営支援に踏み込めない現状に強いジレンマを抱える。大手事務所を退所し、コンサル型の税理士事務所に入所するも思い描く支援とのギャップに苦悩。28歳の頃にお客さんゼロ・計画なしという状態で独立を決意。自分自身が事務所経営に苦しんだ経験から「経営者は孤独で、悩んでも税理士に相談しにくい」という現実を身をもって痛感。ふとしたきっかけで参加した勉強会で「税理士＝税金や会計処理だけではない。経営戦略まで踏み込んでサポートできる存在でありたい」という想いを強くする。様々な経験を経て、現在は北海道札幌市白石区で「建設業や動物病院をはじめ、多業種の経営者を「数字」と「現場」の両面で支えている。単価・売上・利益向上と財務、人事・採用マーケティングのサポートを得意とする経営コンサルタント。

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札幌市白石区の建設業に強い千葉税理士事務所です。

建設業の方で個人事業主の方は確定申告後に「経営に強い建設業」にシフトするチャンスを見逃さないようにしてほしいです。

一人親方や個人事業の建設業の場合、確定申告で税金がでると税金を抑えようとしすぎて将来が台無しになってしまうことがあるからです。

（目次）

1.建設業の現状理解で確定申告書のチェックポイント

2.成長する建設業になると未来はこうなる

3.本当の意味で建設業の法人化はここがポイント

4.まとめ

1.建設業の現状理解で確定申告書のチェックポイント

建設業の個人事業方にとって確定申告は気が重いものですね。

本来であれば利益が出るとうれしいのですが、税金が高くなるというマイナスイメージが出てくるので数字とにらめっこになってしまう訳です。

これには理由があって「確定申告時期にまとめて処理をしたから」なんです。

毎月帳簿をつけて数字を見ていると、ある程度税金の予測ができるので使ってはいけない範囲もわかります。

さらに言うと、本当の意味での節税をすることで事業を成長させながら節税ができてしまうのです。

その前に、まずは現状を理解しましょう。

税金のための経理ではなく、経営としてどうなっているのかを5分でよいので考えてみてください。

①売上と経費の構造を理解する

今の売上はどの得意先でどのような条件で現場を進めた結果でしょうか？

日々忙しく仕事をした結果の売上ですが、誰がどんな条件で仕事を出してくれたのかを考えたほうが良いです。

もしも、もっともっと生活をよくしたいと考えているのであれば現状の売上の中身はよくないのかもしれません。

②給与・外注の金額を見る

間違ってほしくないのはコストカットとしての目線で見てはいけません。

この給与・外注費で社員さんや外注さんは生活しています。

あなたが今の現状をよりよくしたいのと同じように、社員さんも外注さんもできれば生活をよくしていきたいわけです。

どうしても働きと支払いが合わないときは仕方ないのですが、仕事自体に問題がないのであれば「どうしたらもう少しあげられるだろうか？」という目線で見てください。

そうしないと、あなたの会社から働き手がいなくなってしまい、今よりも売上・利益が下がるという構造に陥ってしまいます。

もっというと、次の採用や外注費は今よりも高くなるのはほぼ確実です。

③建設国保に加入しているか

確定申告書の社会保険料控除を見てください。

国民健康保険なのか建設国保なのかを確認しましょう。

個人的には建設国保をお勧めしています。

国保は所得が高くなってくるとすぐに最高額まで跳ね上がってしまいますが、建設国保は人数・保険証の人数で決まってきます。

成長する個人建設業の特権といえる建設国保に加入していくことで、稼ぐモチベーションアップにつながります。

2.成長する建設業になると未来はこうなる

今後、労働人口が減っていくことが確実です。

これは少子高齢化が収まったとしてもその後２０年間は変わりません。

しかし、水道管破裂の事故に代表されるように過去に作られたインフラや建物の老朽化と新築需要は高まっていきます。

建設業が必要とされる場面は多くなるのですが、労働人口が少なくなっていくわけです。

現状維持でいいと思う建設業は人の採用が難しく、自動的に衰退化していく可能性が高いです。

逆に成長する建設業は単価を引き上げたとしてもニーズが高くなるという市場環境になります。

ただ、建設業の個人事業の方の中には経営としての話を聞く機会が少ないせいで、成長し損ねている方が実に多いのです。

私たちは個人事業の方を始めとして建設業の経営者の方と経営的な話をする機会が多いので、痛感しております。

3.本当の意味で建設業の法人化はここがポイント

確定申告が終わると「法人化したほうが良いですか？」と質問を受けることがあります。

ネットをみると「法人化して節税」と書いてあったりします。

最近では役員報酬を低くして旅費規程で税金を最小にするというような触れ込みまであります。

個人的にはあれば成長できる建設業とは程遠いのでやめたほうが良いです。

あなたと周りの人がどんな生活をしたら嬉しいですか？

これを中心に考えてみてください。

税金にフォーカスして節税を一生懸命やっても、本当はこういう生活がしたいと思うものにはたどり着かないはずです。

税金を払っても理想の生活ができるくらい売上を上げていける仕組みを作ることが建設業をやっていく意義だと思います。

建設業の法人化はあなたと周りの人が理想と思える生活に向けていく方法の一つです。

法人化することでしかできない節税もありますが、それはごくわずかな節税効果しかありません。

良い会社を創って、周りの人も幸せになるために法人を作ってみてはいかがでしょう？

4.まとめ

個人事業の建設業の方は確定申告を事業成長に活用していきましょう。

どうしても税金が気になってしまいますが、税金を抑えることだけを考えると売上と成長を犠牲にしてしまいます。

今年と同じことを３０年繰り返したとしたら、自分の年齢は何歳になりますか？働ける時間は限られていて、税金を払った後のお金で生活していくのはみんな一緒なのです。

年齢が高くなってから「こんなはずではなかった」と思っても手遅れです。

確定申告を契機に本当にしたい生活に向けて事業を成長させていきましょう。

個人建設業を法人化したい・事業を成長させたいと思う方は今すぐご相談ください。（℡011-858-7007）