ちば塾・特別講座:「決算書“翻訳”メソッド」。数字の羅列を、社長の“物語”に変換し、保険の必要性を“必然”に変える方法。

この記事の難易度:★★★★☆
読了時間の目安:約 10 分
この講座で解説するメソッドの価値:
- ✅決算書という「数字の羅列」を、社長の心を動かす「会社の物語」として語るための具体的な視点が手に入ります。
- ✅保険の提案が「売り込み」ではなく、社長の物語の次の章を共に描く「共同作業」へと変わります。
- ✅その結果、保険の必要性がお客様にとって「選択肢」から「必然」に変わり、成約率が劇的に向上します。
ちば塾・講師の千葉です。
今回は、ちば塾の「特別講座」として、「決算書“翻訳”メソッド」というテーマについてお話しします。
営業のプロである皆様は、日々、素晴らしい保険商品の価値をお客様に伝えようと努力されていることと思います。しかし、時として、こんな壁にぶつかることはないでしょうか?
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こちらの情熱とは裏腹に、社長は決算書や保険のパンフレットの数字の羅列に、興味を示してくれない…。
その原因は、私たちが話す「数字の言葉」と、社長が生きる「物語の言葉」が、すれ違っているからかもしれません。社長は、日々の資金繰り、社員の生活、会社の未来といった、血の通った「物語」を生きています。
ここでお話しする「翻訳メソッド」は、その二つの言語を繋ぐ架け橋です。このメソッドを身につければ、あなたは単なる営業担当者から、社長の会社の物語を読み解き、次の章を共に描くストーリーテラーへと変貌することができるでしょう。
この記事のポイント
※本記事で紹介する会話や事例は、読者の皆様の理解を深めるためのイメージです。
決算書は「会社の物語」を記した脚本である
まず、私たちの認識を改めましょう。決算書は、税務署に提出するためだけの書類ではありません。それは、社長がこれまで歩んできた戦いの歴史、現在の立ち位置、そして未来への意志が記された、唯一無二の「脚本」なのです。
私たちの仕事は、会計士のようにこの脚本を分析・評価することではありません。営業のプロである私たちは、この脚本を社長自身が理解できる「物語」として翻訳し、読み聞かせ、そして「次の章をどうしますか?」と問いかける、脚本家や演出家のような役割を担うのです。
翻訳メソッド①:B/Sで「会社の健康と体力」を語る
B/S(貸借対照表)は、会社の「体格」や「体力」を示します。ここで注目すべきは「純資産の部」です。
💡 B/Sの翻訳例
「社長、この純資産という数字は、いわば会社の『筋肉量』です。これまで会社が積み上げてきた利益の結晶であり、不況というパンチにどれだけ耐えられるかを示しています。この筋肉を毎年少しずつでも増やしていくことが、会社の基本方針になりますよね。ここでご提案する保険は、この筋肉を削る『コスト』ではなく、いざという時にエネルギーに変わる『戦略的な体脂肪』、つまり会社の体力をさらに増強するための仕組みなんです」
このように語ることで、保険は単なる経費ではなく、会社の土台を強くするための戦略的ツールとして認識されます。
翻訳メソッド②:P/Lで「会社の稼ぐ力」を語る
P/L(損益計算書)は、会社の「エンジン性能」、つまり稼ぐ力を示します。ここで注目すべきは「営業利益」です。
💡 P/Lの翻訳例
「社長、この営業利益こそ、会社の『エンジン』が生み出した熱量そのものです。そして、このエンジンを動かしているのは、言うまでもなく社長ご自身や、優秀な役員・社員の皆様ですよね。多くの社長は、このエンジンのメンテナンス費用(販管費)を削りたがりますが、もしエンジンそのものが壊れたら、元も子もありません。私たちが話しているのは、その『最強のエンジン』自体を守るための、いわば最高のエンジンオイルの話なんです」
こう語ることで、事業保障保険は、会社の成長の源泉である「人」という最も重要な資産を守るための、必然的な投資へと変わります。
翻訳メソッド③:C/Fで「未来への血流」を語る
C/F(キャッシュフロー計算書)は、会社の「生命線」であるお金の流れ、つまり血流を示します。特に重要なのが「営業キャッシュフロー」です。
💡 C/Fの翻訳例
「たとえ利益(P/L)が出ていても、会社の血流(キャッシュフロー)が止まれば、会社は生き残れません。この営業キャッシュフローこそ、会社の生命線です。私のご提案は、この生命線が予期せぬ事故(急な支出や売上減)で細くなった時に、すぐに『輸血』ができる仕組みを、会社の外に作っておきませんか?というお話です。未来に向かって走り続けるための、お守りのようなものですね」
こうして、保険の持つ「資金」としての側面を、会社の生命維持と未来への挑戦に不可欠なものとして位置づけることができます。
結論:あなたは「保険を売る人」から「物語を紡ぐ人」へ
「体力(B/S)」「稼ぐ力(P/L)」「血流(C/F)」。この3つの視点で決算書を「翻訳」し、社長に語りかける。この対話を通じて、社長は自社の現状と未来を、これまでとは全く違う解像度で認識することになります。
そして、その物語の中で見つかった課題やリスクに対し、保険という名の「次の一手」が必要になるのは、もはや**必然**です。
私たち「ちば塾」で目指すのは、このような、お客様から「ありがとう」と感謝されながら、必然的に契約が生まれる新しい営業の形です。ぜひ、皆様もこの「翻訳メソッド」を、次回の商談から試してみてはいかがでしょうか。
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投稿者プロフィール

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中小企業社長専門の経営コンサルタント兼税理士。
1977年生まれ、札幌出身。大手税理士事務所在籍中、税理士試験に合格。「試算表を作るだけ」の業務が中心で、経営支援に踏み込めない現状に強いジレンマを抱える。大手事務所を退所し、コンサル型の税理士事務所に入所するも思い描く支援とのギャップに苦悩。28歳の頃にお客さんゼロ・計画なしという状態で独立を決意。自分自身が事務所経営に苦しんだ経験から「経営者は孤独で、悩んでも税理士に相談しにくい」という現実を身をもって痛感。ふとしたきっかけで参加した勉強会で「税理士=税金や会計処理だけではない。経営戦略まで踏み込んでサポートできる存在でありたい」という想いを強くする。様々な経験を経て、現在は北海道札幌市白石区で「建設業や動物病院をはじめ、多業種の経営者を「数字」と「現場」の両面で支えている。単価・売上・利益向上と財務、人事・採用マーケティングのサポートを得意とする経営コンサルタント。