建設業と一口でいっても、規模によって全く異なります。
会社の規模によって次のように分かれてきます。
① 建設業の社長がすべて一人で現場・経理を行っている会社
② 建設業の社長が現場・経理・人事管理を行っている会社
③ 建設業の会社に身内や知人の経理が手伝いに来ている会社
④ 建設業の会社の経理・総務を専門の経理が一人いる会社
⑤ 建設業の会社の経理・総務に専門の経理が複数人いる会社
建設業の会社の規模によって、同じ建設業でも経理に対する取り組みが変わってくるので注意しましょう!
建設業で社長一人だけですべてを行う会社の経理のポイント(ワンマン経営の会社)
社長が一人ですべてをこなしていかなければいけない会社です。
社長のやらなければいけないこと
—————————————————————————-
○ 朝から夜まで現場をこなす
○ 翌月以後の現場の確保
○ 得意先への請求書の作成をする
○ 取引先からきた請求書を銀行振り込み
○ 給与・生活費を振り込み
○ 銀行での預金通帳の記帳
○ 毎日の領収書の整理
○ 会計ソフトによる帳簿の作成
—————————————————————————-
赤字の部分が、経理・総務としての仕事です。
社長が自ら「やらなければいけない仕事」ではありません。
一人社長は忙しい!どこを減らして経理をするかが重要な問題に
建設業の一人社長はほかの業種よりも判断を間違うととんでもないことになります。
なぜ、とんでもないことになるのかを見ていきましょう!
☑ 個人事業の場合、銀行回りは社長自身になってしまいがち
銀行回りも本人確認がなければ窓口で下したり、振り込んだりすることが難しくなりました。
どうしても、社長自ら銀行回りをしなければいけないという会社も多いと思います。
特に、個人事業の場合には通帳自体が個人名となっており動かすのに不自由というケースがあります。
☑ 請求書の作成ができなければ、入金が遅れる
社長が現場に出ていることで、請求書を作成できなくなる可能性があります。
請求書の作成が遅れることで、取引先の締めに間に合わなくなります。
例えば、取引先の請求書の到着期限がが10日までなのに請求書の作成・郵送が遅れて11日になってしまうと入金が1か月遅れてしまいます。
請求書の作成が遅れることで入金サイトが1か月伸びても、外注や仕入れ先からの支払い請求書は期日通りに来ます。
こうなってしまうと、会社の資金繰りがくるってしまい資金ショートを起こしてしまいます。
支払いが遅れることで信用力を失ってしまうことにつながります。
☑ 給与の集計は案外時間がかかる
建設業の場合、出勤簿が売上と連動しているケースがあります。
工事を現場丸ごとの請け負いではなく、1人工で売り上げ請求をする場合です。
この場合には、取引先への請求と給料の集計の両方を同時にしなければなりません。
従業員の残業時間の把握や、集計、雇用保険や社会保険、所得税の計算などやることがたくさんあります。
社長一人ですべてを計算して、期日までに給与を振り込まなければいけません。
もしも、給料日の支払いが遅れるようなことがあれば従業員さんの不信感は高まり辞めてしまう可能性が高くなります。
社長が現場を減らして経理をした場合
社長が経理をするために、現場を減らすと死活問題に発展します。
会社の経理は、細かい時間をたくさん取ります。
まとめて1日あればというよりも、毎日30分から1時間くらいずつの時間を不規則にとっていきます。
ほかの仕事をしようと思っている時間にちょうど入り込んできたりします。
事務の量は多くないのですが、効率的に仕事を組み立てる邪魔をします。
経理の時間をとるために、社長が現場に入る時間を割いてしまう会社があります。
これを行ってしまうと、1.2か月以内に、会社の経営だけではなく、社長個人の生活費もなくなってしまいます。
特に、人工で売り上げ請求している会社の場合数万円~数十万円の売り上げダウンになります。
1週間に1日経理で現場を休むと1か月で4日は休みになります。
1人工の請求×4日分ですから数万円は売上が下がります。
社長のいない現場は効率も悪くなります。これにより、数か月以内に資金繰りが悪くなっていきます。
社長が現場を減らして営業をした場合
社長が現場を減らして営業に行かざるを得ないケースがあります。
むしろ社長の仕事としては、営業をして現場を作ることが仕事です。
社長が現場を離れて営業に行くことで、当月の売り上げは下がります。
もしも、社長が現場を離れて経理をしていて、さらに、現場を離れて営業もしていたらどうなってしまうでしょう。
重要!社長がすべき「仕事」と「作業」を分けて考えること
社長がすべきことは「仕事」です。
作業は、社長がすべきことではありません。
作業は、こなすことであり、創造性のあるものではありません。
今月の売り上げを作るのは作業ですが、将来の仕事を作って会社と従業員を守るのは仕事です。
残念ながら、経理も作業です。
経理は仕事ではありません。
社長が経理をすることで、会社は衰退してしまいます。
建設業で社長が一人で何でもする会社は経理を外注すべき
社長から作業を減らすことが建設業の成功の秘訣です。
経理作業を社長がしないで、経営情報をしっかり把握することが成長のポイントです。
きちんと、定期的に決められたルールで経理を行うことが建設業を成長させる秘訣なのです。
経理を外注する場合でも、会社が効率的に経理資料を揃えられなければ事務負担は大きいままになってしまいます。
特に、建設業が得意な税理士事務所と会社の状況を打合せして会社にあった経理体制を作ってもらいましょう。
千葉税理士事務所の建設業のポイント
千葉税理士事務所は、建設業の経理・税務申告にチカラをいれております。
同じ建設業でも、
-
個人事業の建設業と法人の建設業でポイントが変わります
-
出張の多い建設業と出張のない建設業でポイントが変わります
-
社長が許容できる事務部分の範囲で組み立てポイントが変わります
-
会社の成長意欲で経理の組み立てが大きく変わります
-
将来的に事務を会社において成長するかどうかで作り方が変わります
千葉税理士事務所では、お客様の会社にあった経理体制の構築と税務リスクの洗い出しをさせていただきます。
弥生会計・やよいの青色申告・弥生会計オンライン・MFクラウド会計のサポートにチカラをいれている千葉税理士
お気軽にご相談ください。
ご相談電話番号 0120-889-459
こちらか会計ソフトをご購入の方には、顧問料3か月間5,000円割引キャンペーン実施中!