札幌市白石区にあるクラウド会計専門の千葉税理士事務所です。税理士さんに経理代行を頼むという話をよく耳にしますが、可能であれば自社で経理をした方がよいのです。今回は自分で経理をすることが重要な理由をみていきましょう。
自分で経理をすることが重要な理由とは【クラウド会計のススメ】
自社で経理をすることが「自社を守ることにつながること」をご存じでしょうか?
自社で経理をすることができない場合に限って税理士さんに経理代行を依頼した方がよいのです。
自分で経理をすることがどのように重要なのかを見ていきましょう。
(目次)
1.自社が自分で経理をするメリットとは
2.自社で経理ができない理由とは
3.クラウド会計で自社経理を効率化できる
4.まとめ
1.自社が自分で経理をするメリットとは
自社が自分で経理をすることが会社にとって一番良いことです。
丸投げをしている場合、会社の経理状況がわからないというデメリットが生じてしまうからです。
自社で経理をするメリットの3つのポイントを見ていきましょう。
①自分の認識で経費とそうでないものを分けていると主張できる
②経理がタイムリーに行われるため、銀行融資が迅速
③利益状況を見ながら節税対策が可能
①自分の認識で経費とそうでないものを分けていると主張できる
税理士さんに領収書を丸投げしている場合には税務調査において「出された領収書を経費で処理しているんでしょ?」という話が出てきます。
会社側でのチェック機能が働いていないから、自社で経理ができていないという見方をされているということです。
会社側で資料整理をして税理士さんに資料を渡している場合には、会社と関係のないものは外していると説明できますが「丸投げ」の場合には厳しいケースがあります。
こうなってしまうと、会社が経費として認識しているものでも一般的に経費として認めにくいものは問題視されやすくなります。
自社で経理を指定場合には「会社の認識=経理処理」ということになります。
会社側は経費と認識しているものを経費で落としているのです。
自分で関係のないものも入れてしまえということではありません。
あくまでも会社としての認識が経理に反映していると考えられるのです。
特に法人の場合には、会社としての認識というものが強く影響するので自社経理は大切になります。
②経理がタイムリーに行われるため、銀行融資が迅速
自社で経理をしている場合、経理が滞りにくくなります。
毎日・毎週・毎月など定期的に経理を行っていくため、確定申告時や決算時にまとめて経理をするわけではありません。
資料整理もこまめに行うことできれいにすることができる上に、試算表も定期的に作成されていきます。
銀行融資が必要になった時にも慌てて帳簿をつけなくても、出来上がっているものを提出することが可能です。
定期的に帳簿をしっかりつけている会社が「計画的に銀行融資を受けようとしている」という見方ができます。
税理士さんに経理代行を依頼している場合には、タイムラグが1か月~2か月程度発生してしまうのでタイムリーな試算表作成が難しくなります。
③利益状況を見ながら節税対策が可能
会社が自分で経理しているメリットにタイムリーな試算表というものがあります。
この試算表とは売上・経費・利益などが把握できる表のことをいいます。
税金対策をする上では「利益」の部分が大きくなると税金が高くなるので一般的に経費を使うことを指します。
これ以外に節税というと特例と呼ばれる制度を利用した税金対策もあります。
いずれにしても会社の利益状況を見ながら無理なく、税金対策をしていくことが重要になります。
そのためにも自社で迅速な経理をしていることが有利に働きます。
2.自社で経理ができない理由とは
自社で経理をするといいことだらけですが、自社で経理ができない会社が多い理由も考えてきましょう。
①経理に関する知識がない
②経理が面倒くさい
③自分で経理をした結果が不安
①経理に関する知識がない
自社で経理ができない理由で一番多いのがこの部分です。
経理担当者を雇用する余裕もないし、自分でやるにも勉強したことがないというケースです。
自分で簿記の学校に通って勉強する時間は起業した後ではもったいない時間になります。
勉強として簿記を覚えることと、帳簿をつけること・会社の状況を理解することは違います。
ここは税理士さんに帳簿のつけ方を教わって、試算表の見方を教えてもらうことで十分対処できます。
②経理が面倒くさい
領収書を1枚1枚パソコンに入力したり、預金通帳を見ながら会計ソフトに登録する作業は案外時間がかかります。
こんなことなら「丸投げ」で経理をしてもらったほうが楽と思うかもしれません。
最低限会社に関係のあるものとないものを分けられるなら「税理士さんに丸投げ」でもよいかもしれません。
ただ、最近では会計ソフトも劇的に進化してきているので昔よりも「面倒くさい」は減っているのです。
(最新経理システムを導入するとできること)
・毎日スマホで領収書を撮影する
・クレジットカード情報を会計ソフトと紐づけしておく
・インターネットバンキング情報を会計ソフトと紐づけしておく
たったのこれだけで、今までの経理の半分以下の処理量になります。
社長が経理の知識がなくても、税理士さんのバックアップがあれば遠隔で税理士さんが経理を進めてくれます。
10年前にはとても考えられない経理方法が確立しているのです。
クラウド会計や最新の経理システムに詳しい税理士さんにお願いすることで会社の経理は劇的に簡単になります。
③自分で経理をした結果が不安
自分で経理をしていると「合っているか不安」という気持ちが付きまといます。
税務調査があれば指摘される事項は出てきます。
ただ、大きなリスクにならないように経理をしっかりしておくことが大切になります。
自分が経理しただけでは不安という場合には、税理士さんをつけて定期的に帳簿の内容をチェックしてもらいましょう。
税理士さんが帳簿の内容をチェックしてくれることで、経理間違いや税務上の問題になりそうな部分を教えてもらえます。
税理士さんを頼むことで税務面だけではなく「社長の相談相手」として力を発揮してくれることでしょう。
3.クラウド会計で自社経理を効率化できる
クラウド会計という新しい会計ソフトがあります。
新しいといっても数年前からあるのですが、以前は使いにくいの一辺倒でした。
「こんなものを誰が使うのだろうか?」というのが最初の印象でした。
ところがMFクラウド会計の出現で状況は一変しました。
まだまだ使いにくい部分もあります。
こんな機能が出たらよいのにと思う部分もあります。
しかし、個人事業主や中小企業の経理に投入することができる時間・人材を考えるとクラウド会計の進化はとても助かるツールです。
クラウド会計は日々進化しているので、今から使い慣れておくと力強いツールになります。
4.まとめ
自社で経理をすることは税務調査の際に会社側の認識をしっかりと伝えることができる大前提になります。
会社で経理をすることで経営状況をタイムリーに把握することができる上に、銀行融資にも迅速に対応することができます。
個人事業主の方や小規模な法人はクラウド会計を効率的に組み合わせて経理を進めていきましょう。