理美容業は経理で経営に差が出ることをご存知ですか?理美容業の経理の特徴を理解しながら、経営に生かす経理と税理士選びのポイントを抑えましょう!
成長する理美容室の経理と税理士選びのポイント
理美容業の経理の組み立て方でその後の経営情報の量が異なることをご存知でしょうか?
理美容室は経理処理件数が多い業種です。
その経理を効率化できなければ経理にかかる時間が多くなってしまいますし、経理を簡略化しすぎると経営的な情報が欠落します。
まずは、ほかの業種と理美容業の経理の違いを見ていきましょう。
建設業などの場合には、1か月あたり1本の合計請求書を出したりします。
売上の処理の仕訳本数は、理美容業に比べて売上に関する処理件数は圧倒的に少なくなります。
ところが、理容室や美容室は、定休日以外ほぼ毎日売上が上がっていきます。
ここに、理美容業の経理を効率化しなければならない理由があります。
・1か月30日
・定休日4日(1か月あたり)
・営業日数=30日-4日間=26日
このため、最低でも月20本以上の売上に関する経理処理が必要になります。
さらに、理容室や美容室では現金だけの売上ではありません。
最近の理容室・美容室の代金収納は次のものがあります。
・現金入金
・クレジットカード入金
・電子マネー入金
経理処理としては、売上の入金の種類によって処理を別々で行う必要があります。
3種類の入金形式×26日=78本(最低売上処理件数)
さらに、取扱いサービスも次のように分かれます。
①理容・美容による技術売上
②シャンプーなどの物販
③ヘッドスパ
④ネイルサービスなどの他のサービス
1か月の売上の処理の本数と処理時間を推計
・現金売上・クレジット売上・電子マネー売上の3種類
・営業日数26日/月
・売上の種類4種類
・売上金の入金を毎日行う
・1仕訳の処理時間 20秒
3種類×26日×4種類×2(売上発生・預金預入)=624本の経理処理
624本×0.33分=208分 約3.5時間
理美容業の経理は、売上の発生と入金だけではありません。
実際には、会計ソフトへの入力だけではなくレジロールの整理・領収書の貼付け・クレジット資料の整理など様々な経理があります。
理美容業の経理を効率化していかなければ、経理が滞ってしまったり決算時に慌てることにつながってしまいます。
経理処理に時間を取られることの一番の問題は、経営的なことを考える時間が無くなることです。
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理美容業のサービスの内容ごとに区分経理する必要は、「税務的な要請」から区分する場合と「経営的な要請」から区分する場合があります。
税務的に区分する必要がある場合:簡易課税制度で消費税を納める場合
理容室・美容室を経営していて消費税を納める必要のある会社は、次の場合には売上の種類ごとに区分経理する必要が出てきます。
税務的な必要があるので、区分経理は絶対にしなければなりません。
後は、区分経理をしながら経理にかかる時間をどうやって減らしていくかを考えていく必要があります。
税務的に区分経理する必要があるのは、次の会社です。
(1)個人事業の場合
① 2年前の1月1日~12月31日までの消費税の対象となる売上が1,000万円を超えている
※ 理美容業以外に副業をしている場合や、駐車場を貸している場合には合算する必要があります。
事業用の車両や備品などを譲渡している場合にも合算する必要があるので、不安な場合は税理士さんに相談しましょう。
② 消費税の計算方式について、簡易課税制度を選択していること
※ 消費税の計算は「本則課税」と「簡易課税」の2種類の計算方式があります。
簡易課税制度を選択していて、かつ、2年前の消費税の対象売上が5,000万円以下の場合です。
簡易課税制度に関しては、届出をしていなければ適用されません。
届出書の提出の有無など判断が必要になりますので、税務署に確認しましょう。
(2)法人の場合
① 2期前の消費税の対象となる売上が1,000万円を超えている
※ 注意事項は個人の場合と同じです。
② 消費税の計算方式について、簡易課税制度を選択していること
※ 注意事項は個人の場合と同じですが、資本金の条件等によって異なる部分があるので税理士さんに相談されることをお勧めします。
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重要!成長意欲のある経営者が経営的に区分する必要がある場合:経営判断資料としての区分経理
成長意欲の高い理美容業の経営者は、経営に関する情報を収集していきます。
自社でエクセルなどで売上の情報を加工していたりPOSシステムで情報収集をしています。
経営情報は集めるだけでは意味がありません。
目的に沿ったデータ収集を行い、経営的な判断材料として分析・検討してく必要があります。
今月の売上が上がった・下がったというだけの情報では意味がありません。
これでは過去の結果だけです。
将来の経営に生かすためのデータ活用ができていません。
そこで経営的な情報を収集するために、売上の情報を区分経理することで会計帳簿の経営的情報の精度を上げることができます。
税金のためだけではなく、経営的な資料として活用するために会計帳簿を組み立てていくことも重要です。
まとめ
理美容業は経理処理にかかる手間が多い業種です。
理美容業のうち消費税の影響で区分経理する必要がある会社があります。
成長意欲の高い理美容業の経営者は、経営的な情報収集をしています。
売上を区分経理をすることで、経営的な情報を税務申告に必要な会計帳簿に盛り込むことができます。
美容室・理容室のための自分に合ったの税理士事務所の選び方
「経理処理と税金申告だけ」を税理士事務所に頼みたい方
経理処理が忙しくて、「経理を効率化したい場合」や「税金の心配だけ」の会社は記帳代行や決算だけに力を入れている税理士事務所が最適です。
特徴としては、
・低価格の料金体系
・訪問頻度が低い
・確定申告だけを引受けてくれるなどです
経営者の方で、経営的な部分のポリシーも決めており、将来的なビジョンも自分で決めている場合には事務の手間を税理士事務所に頼めばよいことになります。
経理と確定申告や法人税申告のためだけに、税理士事務所に頼むのであれば記帳代行と確定申告や決算だけを依頼することでコストを節約できます。
一緒に成長していくパートナー税理士事務所を選ぶポイント
理美容室の方の中にも、確定申告や法人税の申告対策で税理士事務所を探されている方もいらっしゃると思います。
次のような目線で税理士事務所を選んでいれば税務申告だけを依頼しているといえます。
こういう目線で税理士事務所を選んでいる場合には、税務申告を適正にするためです。
・できれば低価格の税理士事務所がよい
・税金がでなければよい
・会計ソフトの入力や経理が面倒だから
上記の内容に重点を置いている場合には、税理士事務所と経営的な話をすることは難しいと思います。
理美容業の経理処理代行をするためには、時間がかかってしまいます。
税理士事務所が経理代行をする場合、会計処理だけでも相当な時間が必要になります。つまり、コストがかかってしまうのです。
低価格の税理士事務所を探しつつ、経営的なコンサルティングを含めることは難しいということになります。
一緒に成長していく税理士事務所の特徴
・毎月の打合せ日程を取ってくれる
・税金が出なければ成長しないことを説明してくれる
・税理士報酬は低価格すぎない
・経営者とコミュニケーションがとりやすい
・経営者目線の話ができる
税理士事務所によっては、経理代行とコンサルティングの担当者を分けている場合もあります。
経理代行とコンサルティングの部分は別物と考えていただいたほうが、税理士事務所とパートナーを組みやすいです。
千葉税理士事務所のお客様とのかかわり方
起業・創業・法人設立にチカラを入れている千葉税理士事務所では、ビジネスモデルの検討でお困りの方からのご相談にも応じております。
千葉税理士事務所では、ビジネスモデルの作り方や様々なビジネスのアイデアのお手伝いをさせていただいております。
経理の組み立てをしながら、経営者がビジネスについて考えていくお手伝いをしていきます。
ただし、あくまでも実際に経営される方は経営者の方です。
経営者の方が思いつくヒントをお渡しできればと思います。
・経理と確定申告だけを頼み方には、経理代行と確定申告のみプラン
・ビジネスパートナーとしての顧問がご希望の方には、ビジネスパートナープランをご用意させていただきます
千葉税理士事務所では、起業・創業・法人設立にチカラをいれていますので、お気軽にご相談ください。
ご相談電話番号 0120-889-459