社長が「この人を採用して心から良かった」と思える組織の作り方。会社の理念に共感し、利益まで生み出す社員だけのチームを築く。

この記事の難易度:★★★★★☆☆☆☆☆(本質的)

【この記事であなたが得られる未来】(お忙しい経営者様へ)

  • 「良い人」と「会社にとって良い社員」の違いが明確になり、採用の失敗が劇的に減ります。
  • 社員が会社の理念に心から共感し、自律的に行動する「強い組織」作りの第一歩がわかります。
  • 社長であるあなたの「言葉」が、なぜ社員に響かないのか、その根本原因に気づけます。
  • 採用面接で応募者の「本質」を見抜くための、具体的な質問を手に入れることができます。

はじめまして。札幌市白石区の千葉将志税理士事務所です。

「この人を採用して、本当に良かった」

社長として、これほど嬉しい瞬間はないかもしれません。逆に、「人柄は良いと思ったんだが、どうも会社の方向性と合わない…」「なぜ、あれほど情熱を語ってくれたのに、すぐに辞めてしまったのだろう…」そんな、人知れぬ悩みを抱えている社長も少なくないのではないでしょうか。

多くの経営者が、採用で失敗する根本的な原因。それは、「良い人」と「あなたの会社にとって良い社員」を混同していることにあります。

この記事は、小手先の採用テクニックを解説するものではありません。社長であるあなたの「想い」に心から共感し、会社の「利益」まで生み出してくれる。そんな、かけがえのない仲間だけのチームを本気で築きたいと願う、あなたのためだけに書きました。

この記事を読み終える頃、あなたは採用という行為が、単なる労働力の確保ではなく、**会社の未来を共に創る「究極の仲間集め」**であることに気づき、そのための具体的な羅針盤を手にしているはずです。

※本記事で紹介する会話や事例は、読者の皆様の理解を深めるためのイメージです。

大前提:「理念なき採用」は、もはや罪である

なぜ、採用のミスマッチが起きるのか。それは、多くの面接が「スキル」と「経験」の確認に終始しているからです。もちろん、それらも重要です。しかし、それ以上に重要なのが、会社の「価値観」や「存在意義(理念)」を共有できるか、という一点に尽きます。

考えてみてください。どんなに優秀なスキルを持つ船乗りでも、目指す目的地が違う船には乗せられません。乗せたとしても、船はまっすぐ進まず、やがて船内の空気は悪くなり、最後には誰かが船を降りることになります。

会社の理念とは、まさにその「目的地」です。どこに向かうのか、何のために進むのか。この旗印を明確に掲げずに行う採用は、会社にとっても、応募者にとっても不幸な結果を招く「罪」な行為なのです。

会社の理念と個人の価値観がパズルのように一致するイメージ

「理念への共感」を測る、3つのステップ

では、どうすれば応募者が本当に理念へ共感しているかを見抜けるのでしょうか。「御社の理念に共感しました」という言葉を鵜呑みにしてはいけません。以下の3つのステップで、その言葉の「解像度」を測るのです。

ステップ1:まず、社長が「自分の言葉」で理念を語る

ホームページに書いてある美辞麗句をなぞるだけでは、人の心は動きません。面接の場で、社長自身の「原体験」を交えながら、なぜこの会社を創ったのか、どんな社会を実現したいのか、その想いを**あなたの言葉で、熱を込めて**語ってください。

あなたの本気の言葉こそが、相手の本気を引き出す唯一の鍵です。

ステップ2:「過去」の経験と理念を結びつける質問をする

次に、その理念と応募者の「過去」を結びつけます。ここで使うのが「深掘りの質問」です。

悪い質問例:「当社の理念に共感した点はどこですか?」→ 応募者は用意した答えを話すだけ。

良い質問例:「先ほどお話しした当社の理念について、あなたのこれまでの人生や仕事の中で、似たような価値観を大切にした経験があれば、教えていただけますか?」

この質問を投げかけることで、応募者が理念を単なる「知識」として捉えているのか、それとも自らの「実体験」と結びついた血の通った価値観として捉えているのか、その差が明確になります。

ステップ3:「未来」の行動と理念を結びつける質問をする

最後に、理念と応募者の「未来」を結びつけます。入社後、理念を体現するためにどう行動するかを問うのです。

良い質問例:「もし入社されたら、当社の『〇〇(理念の一部)』という価値観を、あなたの仕事を通じてどのように実現していきたいですか?具体的なアイデアがあれば教えてください。」

この質問に対し、抽象的な精神論ではなく、自分なりの具体的なアクションプランを語れる応募者は、理念を「自分事」として捉え、入社後も自律的に行動できる可能性が極めて高い人材と言えるでしょう。

採用は「入口」にすぎない。入社後の「定着」と「活躍」のために

理念に共感する最高の仲間を採用できたとしても、それで終わりではありません。むしろ、そこからがスタートです。その想いの火を絶やさず、さらに大きく燃え上がらせるための「仕組み」が会社になければ、どんなに素晴らしい人材も輝きを失ってしまいます。

  • 理念を語り続ける場があるか?(朝礼、会議、1on1など)
  • 理念を体現した社員が、きちんと評価され、賞賛される仕組みがあるか?
  • 社長自身が、誰よりも理念に基づいた行動を示せているか?

採用とは、点ではなく線です。理念という一本の線で、採用から教育、評価、そして日々のコミュニケーションまでを貫くこと。それこそが、社員が「この会社で働き続けたい」と心から思える組織の土台となるのです。

結論:社長の覚悟が、最高のチームを創る

「この人を採用して心から良かった」と思える組織。それは、社長が楽をするための組織ではありません。それは、社長が誰よりも会社の理念を信じ、その実現のために情熱を燃やし、その想いに共鳴した仲間たちと共に、同じ目的地を目指して航海する「運命共同体」のようなチームです。

スキルや経験は後からでも教えられます。しかし、価値観や理念は、後から教えることはできません。

採用とは、あなたの船に乗る仲間を選ぶ、神聖な儀式です。あなたは、どんな仲間と、どんな未来へ向かいたいですか?その問いに、社長であるあなた自身が明確な答えを持つこと。それこそが、最高のチームを創るための、全ての始まりなのです。

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投稿者プロフィール

千葉将志税理士事務所代表 千葉将志
千葉将志税理士事務所代表 千葉将志
中小企業社長専門の経営コンサルタント兼税理士。
1977年生まれ、札幌出身。大手税理士事務所在籍中、税理士試験に合格。「試算表を作るだけ」の業務が中心で、経営支援に踏み込めない現状に強いジレンマを抱える。大手事務所を退所し、コンサル型の税理士事務所に入所するも思い描く支援とのギャップに苦悩。28歳の頃にお客さんゼロ・計画なしという状態で独立を決意。自分自身が事務所経営に苦しんだ経験から「経営者は孤独で、悩んでも税理士に相談しにくい」という現実を身をもって痛感。ふとしたきっかけで参加した勉強会で「税理士=税金や会計処理だけではない。経営戦略まで踏み込んでサポートできる存在でありたい」という想いを強くする。様々な経験を経て、現在は北海道札幌市白石区で「建設業や動物病院をはじめ、多業種の経営者を「数字」と「現場」の両面で支えている。単価・売上・利益向上と財務、人事・採用マーケティングのサポートを得意とする経営コンサルタント。