消費税10%で税理士を頼む人が増える?

札幌市白石区の経営計画コンサルタントの千葉です。日本の中小企業を元気にすることを目標に頑張っております。

消費税率10%は税務署の事前の説明会などもありましたが、いざ始まると混乱しているように感じます。

今回は消費税率10%を境に税理士さんに依頼する方が増える可能性があるかどうかを考えてみます。

消費税10%で税理士を頼む人が増える?

消費税率10%が令和1年10月1日からスタートしました。

今まで10月からの消費税率改定はありませんでした。

また、消費税率の改定が本当に行われるのかどうかという疑問をもったまま準備が遅れてしまった方も多いのではないかと思います。

今まで税理士さんを頼まずに自分で経理していた人や確定申告をしていた方はどうなってしまうのでしょう。

税理士さんがいなくてもしっかりと経理と申告書を作ることができれば今まで通り自分で行うことは可能です。

しかし、実際問題として消費税率10%になることで税理士さんに依頼する人が増える可能性があると思います。

今回は消費税率10%で税理士さんを頼む人が増える可能性を見ていきましょう。

(目次)

1.消費税率10%で何が面倒になったのか

2.消費税がかかる人が増える

3.消費税の税務調査は変わるのか

4.まとめ

1.消費税率10%で何が面倒になったのか

税理士さんを頼むかどうかというポイントに経理が面倒になったということがあります。

さらに申告書の作成が面倒になったというものも出てきます。

「面倒になった」という漠然としたものではなく、何がどう面倒になったのかを見ていきましょう。

(消費税率10%で面倒になったポイント)

①レシートの見るポイントが2倍になった

②経理が消費税率軽減税率8%・10%を同時に処理する必要が出た

大きく分けると消費税率10%になったころで面倒にっったポイントはこの2つです。

たった2つなのですが、作業時間が2倍以上になる可能性があります。

レシートで見る部分が増えることがそれほどの手間と思われるかもしれません。

レシートの規格は統一されていないため、帳簿を入力するために見る場所がそれぞれ異なってしまいます。

日付の記載がレシート上部というお店とレシートの下の部分というお店もあります。

今回はさらに、消費税率8%・消費税率10%・ポイント還元対象額・ポイント還元金額など記載される項目が増えています。

そのため、1枚のレシートで必要な情報を探し出してから処理をしなければならない手間が増大します。

単純に2倍というよりも2倍以上入力にかかる時間が増える可能性があります。

つまり、事務に関する時間的コスト・金額的コストが上がるということになります。

面倒ということでこの消費税の登録をいい加減に行ってしまうと消費税申告書を作ることができなくなってしまうので日々の経理が重要になります。

消費税の知識に不安がある人や経理をする時間がとりにくい方は税理士さんにお願いする人が増えてくる理由になります。

2.消費税がかかる人が増える

一般的に消費税は2年前の売上が1,000万円を超えるとその年の消費税を納める義務があります。

消費税がかからない事業者のことを免税事業者といいますが、この免税事業者は税込みの売上が1,000万円を超えるかどうかが基準になります。

免税事業者でも消費税相当の10%を上乗せして売上を請求することが多いので以前よりも簡単に1,000万円を超えやすくなります。

特に今年開業した人は2年後に消費税の納税義務者になる可能性が高くなっています。

消費税が発生する前に税理士さんに相談するケースも多いので、税理士さんに相談される方も増えるのではないでしょうか。

3.消費税の税務調査は変わるのか

消費税が導入されてから税務調査では必ず消費税の税務調査も行われています。

消費税はお客様から預かっているものという考えから税務調査の重点項目になっています。

今回の消費税率10%・8%は消費税率が複数になる初めてのケースになります。

今後の税務調査では飲食店では売上・仕入れに関する税率調査、一般の事業者は経費の中の消費税率の間違いがないかを重点的にチェックされるのではないかと思います。

特にクラウド会計などの自動経理を使っている場合には、経理処理の誤りが非常に多くなる可能性があります。

そのため科目ごとの消費税率のチェックだけである程度消費税の誤りがある可能性を検証できます。

税理士さんが付いている場合には、会計ソフトの特性やリスクもわかっているので対応できるということもあり税理士さんを頼むケースが増えると思います。

4.まとめ

クラウド会計などの便利なツールが出ることで、自分で経理や確定申告が楽になってきました。

あくまでも自動経理などは設定が正しく、かつ、自分で修正することで正しい確定申告ができるというものでした。

今回の消費税改正で、現状ではクレジット明細などの自動経理では多くの間違いが出るリスクが高くなっています。

その理由はクレジット明細のデータには消費税率の情報が入っていないからです。

特にドラッグストアやスーパーで買い物をした場合には、レシートで消費税率を確認しない限り経理ができないのです。

消費税の仕組みが複雑になることと、経理の難しさがでてきたことで税理士さんに頼む方は増えてくるのではないかと思います。

確定申告時期に駆け込みで頼むと経理が追い付かないということもあるので、今すぐ相談しておきましょう。

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