所得税の確定申告は、前年の所得税・住民税に関して2/16~3/15までの間に行う必要があります。サラリーマン(給与所得者)は、会社が年末調整をおこなっているため個人が確定申告をしていないということになります。しかし、医療費控除の還付を受けたり、2か所以上の給与所得があるなど一定の場合には確定申告をする必要があります。
平成26年1月から帳簿の作成・保存が義務化されました(記帳・記録保存義務)
個人事業者が知らないと怖い帳簿の話!
不動産所得・事業所得・山林所得 | 平成25年以前 | 平成26年以後 |
上記の前々年の所得金額 | 記帳・保存義務なし | 【全員】記帳・保存義務なし |
合計300万円以下 | ||
合計300万円超 | 記帳・保存義務あり |
最低限必要な帳簿とは?
国税庁のホームページによると「収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を記帳し」と記載されております。
これは、最低限の作成しておかなければならない帳簿の内容です。
優遇規定である青色申告をしなくても、この内容の帳簿を記録しておかなければならないということになります。
一般的に事業を行う人は、これくらいの帳簿を付けなければいけないことになります。
保存しておかなければならない資料とは?
国税庁ホームページによると「取引に伴い作成したり受け取ったりした書類を保存しておく」と記載されております。
結構な種類・量の資料を会社で保存しておく必要があるものなのです。これらの帳簿・資料は税務調査の際に、調査官に提示する必要があります。
「うちの帳簿は税務調査が来ても大丈夫?」とご心配の方、千葉税理士事務所では、帳簿に関する相談もおこなっておりますのでお気軽にお問い合わせください。
丁寧にご説明いたしますので、「何も分らない」方でも安心して問い合わせください。
10%になった消費税編
消費税の本則課税が適用されている場合、一定の要件を満たした帳簿を7年間保存しなければなりません。
次の記載がなければ、売上から引くことができる消費税(仕入税額控除)が認められないということになります。税務調査の際に、消費税の仕入税額控除を否認されると思いがけない納税額が出る可能性が高くなります。
- 課税仕入れの相手方の氏名又は名称
- 課税仕入れを行った年月日
- 課税仕入れに係る資産又は役務の内容
- 課税仕入れに係る支払対価の額
問題は、市販の会計ソフトを独学で使用している場合、上記の記載要件を満たしていない可能性があります。
市販会計ソフトには、最初から簡単に使える便利機能がありますが、自分で気を付けなければ税金の帳簿要件を満たさないものが多いのです。
当税理士事務所では、税務顧問の中でお客様の帳簿が税務調査に対応できる帳簿への指導も行っております。
帳簿の作成・資料整理が苦手なお客様向けには、記帳代行(会計記帳代行)サービスもご用意しております!
青色申告で節税ができる!
所得税には青色申告制度という優遇規定があります。
要件はたったの3つです。
- 不動産所得・事業所得・山林所得があること
- 青色申告承認申請書を一定の期限までに提出し、承認を受けること
- 一定の要件を満たす帳簿の作成をしていること
青色申告の特典とは?
青色申告特別控除が下がるが、千葉税理士事務所は青色申告特別控除65万円維持申告
青色申告特別控除(10万円又は65万円の控除)
経費とは別に、10万円又は65万円の控除ができます。所得税・住民税・国民健康保険の影響を考えると、これによる節税効果は大きな金額になります。
令和2年以後の所得税からはe-taxによる電子申告又は電子帳簿保存をおこなわなければ「青色申告特別控除額が55万円」になります。
電子申告をしなければ青色申告特別控除額が10万円も減るようになります。
つまり、自分で確定申告書を作成して税務署に郵送している場合には、青色申告特別控除は55万円に減ってしまうのです。
千葉税理士事務所ではe-taxによる電子申告に対応しているので、青色申告特別控除65万円を維持することができます。
青色事業専従者給与の経費算入
原則として所得税は同居身内に給与を払っても経費にできません。青色申告者は一定の要件に該当する場合には、身内への給与を経費に算入することができます。
純損失の繰越しと繰戻し
白色申告の場合、事業から生じた損失は原則として繰越すことができません。
青色申告の場合は、事業から生じた赤字を3年間繰越すことができます。繰越した赤字は翌年以後の黒字とぶつけて、節税することができるのです。
貸倒引当金の設定
聞きなれない言葉ですが、これはまだ入金になっていないツケに対して、一定の率を掛けて経費に入れておく制度です。これについては、通常、大きな節税効果はありません。
帳簿の要件によって変わる控除額
- 年末に貸借対照表・損益計算書が作成できる正規の簿記の原則による帳簿作成
- 現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳のような帳簿を備え付けて簡易な記帳
→1.による記帳ができていれば最大65万円の控除
→2.による簡易な記帳ができていれば最大10万円の控除
帳簿状況の改善をご提案!
「帳簿付けは面倒!」と感じている個人事業の方も多いのが現状。しかし、いざ教えてもらうと簡単だったというお客様もたくさんおられますので、指導がご希望の方も是非、千葉税理士事務所までお問い合わせください。