保険料の一時払・一括払・前納など保険の形態は様々で素人にはわかりにくくなっています。今回は、一時払・一括払・前納についてみていきましょう。
定期保険の一時払・一括払・前納とは?
一般的な保険料の支払いは、月払い・年払い・半年払いなどが多いと思います。
これ以外に、一時払・一括払・前納という支払い方法があることをご存知でしょうか?
一般的な保険料の支払い方法~月払・年払・半年払は平準保険料~
月払保険・年払保険・半年払保険の保険料は、全保険期間の保険料を1か月ごと・半年ごと・年払いごとなどで支払う保険料設計になっています。
このように全保険期間の保険料を月ごと・半年ごと・年毎に支払うように保険料を設計したものを平準保険料といいます。
例)保険期間が20年の場合
20年分の保険料を月払・半年払・年払い平準にして保険料を計算
法人の月払・半年払・年払は短期前払費用の特例の適用が可能!
保険料の損金算入時期は、期間の経過に応じて行うことが原則です。
保険料は前払費用に該当しますから、月払・半年払・年払などの場合には短期前払費用の特例が適用可能です。
一時払保険料とは?~保険料は全額支払済み~
全保険期間の保険料を一時に支払う前提で保険料を計算したものを、一払保険料といいます。
一時払保険料は初回以後の集金手数料がないため、事務コストが低くなります。
そのため、一時払保険料のほうが前納保険料・一括払保険料よりも割安になります。
一時払保険料の注意点
全期間分の保険料を一時に保険料を支払っており、保険事故が起きたて契約が消滅したとしても以後の保険料は返還されません。
個人保険の場合、全保険期間分の保険料を一時で払っているため、生命保険料控除は支払った年の1度だけになります。
法人保険の一時払保険料は支出時には前払費用
法人加入の一時払保険は支出時には前払費用として処理をし、以後その期間の経過に応じて損金経理していきます。
保険事故が発生して保険契約が消滅した際に、一括損金処理がおこなわれます。
理由は、保険事故が起きて契約が消滅しても保険料が返金されないためです。
前納保険料とは~前納保険料は前払の保険料~
前納保険料とは、「年払・半年払保険料」を数年分まとめて支払う保険料をいいます。
数年分をまとめて支払うため、保険料には一定の前納割引率により割引されます。
前納された保険料については、保険会社の利息が付き保険料に充当されます。
前納保険料は前払の保険料
年払・半年払の保険料は、平準保険料でしたね。
前納保険料は、前払の保険料ですから保険事故などがおき契約が消滅した以後の保険料は返還されます。
法人保険の一時払保険料は支出時には前払費用
法人加入の一時払保険は支出時には前払費用として処理をし、以後その期間の経過に応じて損金経理していきます。
保険事故が発生して保険契約が消滅した際に、未経過保険料の返金が起こります。
未経過保険料の返金がおこなわれるため、前払費用の取崩を行います。
一括払保険料とは~一括払保険料は前払の保険料~
一括払保険料は、「月払の保険料」を数か月以上分まとめて支払う保険料をいいます。
前納保険料の場合は、「年払・半年払保険料」だったのにたいして、一括払保険料は「月払保険料」で計算しています。
一括払保険料についても、前払ですので一定の割引があります。
一括払保険料は前払の保険料
一括払保険料は「月払保険料」のまとめ払いです。
月払保険料は、平準保険料です。
一括払保険料も、前払の保険料ですから保険事故などがおき契約が消滅した以後の保険料は返還されます。
法人保険の一括払保険料は支出時には前払費用
法人加入の一括払保険は支出時には前払費用として処理をし、以後その期間の経過に応じて損金経理していきます。
保険事故が発生して保険契約が消滅した際に、未経過保険料の返金が起こります。
未経過保険料の返金がおこなわれるため、前払費用の取崩を行います。