札幌市白石区にあるクラウド会計専門の千葉税理士事務所です。飲食店の経営が昔よりも難しくなっていることをご存じでしょうか?
飲食店法人化の前に知っておきたいポイント(飲食店の経営が昔よりも難しい理由とは)
飲食店の事業所数は平成16年の札幌市の統計データによると4,966事業所となっています。
この事業所の数は洗濯・理容・美容・浴場業の4,981事業所と同程度の規模となっています。
飲食店に従事している従業員数は36,669名となっており、飲食業は洗濯・理容・美容・浴場業の19,378名と比べると従事人口の大きな産業となっています。
平成16年の統計データなので実際の飲食店数とは異なっている可能性があります。
飲食店は人の衣食住に直接関係のある業種ですが、景気に左右されやすい業種といわれています。
リーマンショックから10年あまりたちますが、この10年の間に経済を含め私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。
今回は飲食業が昔よりも難しくなった理由を考えてみたいと思います。
(目次)
1.昔の飲食店(現金商売・家族経営・集客簡単)
2.現在の飲食店の経営はこんなに変化している
3.飲食店の銀行融資は信用の高い帳簿が必要
4.千葉税理士事務所の飲食店オリジナルプランとは
1.昔の飲食店(現金商売・家族経営・集客簡単)
昔といってもどのくらい昔までさかのぼるかは難しい問題です。
私の子供の頃の昭和の終わりから平成の最初の頃は近所にも様々な飲食店がありました。
大きなチェーン店というものだけではなく、個人事業の飲食店です。
夫婦だけで経営している食堂やラーメン屋さんなど、小規模でも地域に密着している飲食店です。
それなりの数があっても、商売として生計を立てられる飲食店が多かった気がします。
住宅街にある飲食店は基本的に次の特徴がありました。
①現金での会計支払
②家族など少人数の飲食店経営
③集客は新聞折り込み広告やポスティング
飲食店の情報発信は本当の口コミでおいしければ評判になって顧客が拡大していきました。
この頃は消費税がない時代だったり、消費税率が3%という時代です。
人口規模も団塊の世代が働き盛りであったことから、消費人口も多い時代でした。
経済自体が右肩上がりですから、経営的に多少の失敗をしても経済の上昇にのっているので致命傷にならない環境です。
商売をするにあたって、現在に比べると環境的に恵まれていました。
2.現在の飲食店の経営はこんなに変化している
現在の飲食店の経営は昔と比べるとこんなにも変化しています。
①支払は現金だけでなく、クレジット・ポイント利用など様々
②経営規模を安定させるためには親族経営ではなく、パートアルバイトの採用が重要
③集客は新聞折り込み・ポスティングに加えてSNSやLINE・Instagramなどネット戦略が重要
①売上代金回収方法の多様化と経理の複雑化
売上代金の回収方法が現金商売といわれた時代に比べて多岐にわたっています。
決済方法が複数あるということは、お金が入ってくるタイミングが昔よりも遅れているということを表しています。
さらに現金商葉の帳簿はシンプルで簡単なのですが、クレジットやポイント利用・アップルペイなどを介すると経理が複雑になります。
日々の店舗運営で大変なのに経理が難しくなり、保存資料もたくさん出てしまいます。
②人材確保・育成・作業の効率化の必要性
飲食店の最大の悩みはアルバイトの確保です。
飲食店の法人化をした場合に社会保険料の負担が非常に大きくなります。
正社員だけで飲食店を法人化すると社会保険料の負担に耐えきれないケースが多くなります。
そのため飲食店ではパート・アルバイトの人材確保が非常に重要になります。
さらに「従業員のサービス=店の質」になるため、正社員以外の社員の質を上げる教育が非常に重要です。
このことから社長を始め社員が労力を割く部分は店舗運営ということになります。
飲食店の経営者や社員が事務作業をする時間よりも、店舗の質を上げなければ経営に大きなダメージを与えてしまいます。
③飲食店の広告の多様化と高コスト化
飲食店の広告宣伝費が昔とは比較にならないくらい高コスト化しています。
インターネットとスマートフォンの普及により、ネットを使った広告宣伝が非常に大きな影響を与えています。
家族経営だからネット戦略を全くしないというのは難しいというくらい、ネットを意識した経営をせざるを得ないのです。
店舗の規模にかかわらずSNS等を含めてインターネット広告による情報発信をしている飲食店が多くなっています。
飲食店を選ぶときにネットやアプリを使って店を選んでいるという消費者が増えているので仕方のないことです。
しかし、広告宣伝の出費が増えているため上手に活用しなければコスト倒れになってしまうので注意しましょう。
特に家族経営の飲食店は年齢層が上がっていることから、インターネットを意識した対策を自分でとることが難しくなっています。
そこでインターネット関係の営業に必要以上に高いコストを支払う契約を結んでしまっているケースも散見されるので注意が必要です。
3.飲食店の銀行融資は信用の高い帳簿が必要
飲食店は実際は現金商売ではなくなってきているのですが、未だに銀行の扱いとしては現金商売という見方が強くなります。
そのため銀行融資である程度の余力資金を持っておくことが他の業種よりも難しくなります。
さらに飲食店の個人事業主の方や小規模法人の場合、税理士さんを頼まずに自分で経理・確定申告している方もいらっしゃるので銀行融資のハードルが高くなっていると思います。
銀行や保証協会は確定申告書や試算表など銀行融資の際に提出する書類の正確性という部分を重要視します。
自分なりにつけている帳簿よりも税理士さんが作っている確定申告書や試算表の方が信憑性が高くなります。
今回の地震などがあり緊急融資が必要という場合には、税理士さんに毎月経理を頼んでいる会社の方が迅速に銀行融資打診がおこなえる傾向にあります。
4.千葉税理士事務所の飲食店オリジナルプランとは
千葉税理士事務所では飲食店の方の経理・給与計算・確定申告などあらゆる「困った」に対応しております。
私自身、税理士事務所を開業して10年以上経ちますが飲食店の経理に必要な時間や知識は年々上がっていると感じます。
飲食店の事務作業にかかる時間が年々必要になってきているのです。
それなのに飲食店経営は年々情報や資金が必要になってきているのです。
そこで飲食店を応援する税理士事務所として「1店舗あたり9,800円~の飲食店の経理代行のオリジナルプラン」を作成いたしました。
税金相談や確定申告など税務顧問をプラスすることも可能です。
飲食店の経営に必要なサービスを選んでいただくことで事務の効率化をおこなっていきましょう。