★★★★☆
約14分
この記事から得られる3つの効果
- 社長の"想い"を、会社の利益に直結させるための具体的な方法がわかります。
- 社員が自ら考え、動き出す「自律型組織」への変革の第一歩を踏み出せます。
- 採用難の時代に、優秀な人材が「この会社で働きたい」と熱望する理由を創れます。
あなたは、誰よりも自社の製品やサービスを愛し、その価値を信じているはずです。そして、その想いを、朝礼や会議の場で、繰り返し社員に語ってきたことでしょう。
しかし、ふとした瞬間に、こう感じたことはありませんか?
「なぜ、自分ほど、社員はこの仕事に"熱く"なってくれないのだろう?」「なぜ、会社の理念やビジョンが、ただの"お題目"のように聞こえてしまうのだろう?」
その寂しさや、もどかしさ。それは、あなたが経営者として孤独であることの証です。そして、その原因は、あなたの想いが足りないからでも、社員の意識が低いからでもありません。ただ、一つの決定的な事実があるだけです。
あなたの会社の"本当の価値"——すなわち、その仕事が持つ社会的意義や、顧客にもたらす感動、そして未来への可能性という物語を、社員はまだ、知らないのです。
この記事は、あなたのその尊い"想い"を、社員一人ひとりの魂に届け、組織全体の力に変えるための、究極のコミュニケーション戦略についてお話しします。
1. その"想い"、なぜ社員には「雑音」にしか聞こえないのか?
経営者であるあなたは、常に会社の全体像を見ています。しかし、多くの社員が見ているのは、目の前にある「今日やるべきタスク」だけです。その両者の間には、深く、暗い溝があります。
あなたが語る壮大なビジョンや理念は、日々の業務に追われる社員にとっては、自分の仕事とは関係のない、遠い世界の"雑音"のように聞こえてしまう。これが、多くの組織で起きている悲劇的な現実です。
"想い"が届かない3つの構造的欠陥
- 欠陥① 翻訳の不在:社長の「言葉(ビジョン)」が、社員の「仕事(タスク)」に、どう繋がっているのかが翻訳されていない。
- 欠陥② 一方通行の伝達:社長が一方的に語るだけで、社員がそれを自分ごととして考える「対話」の場がない。
- 欠陥③ 評価との不一致:理念を体現する行動よりも、目先の売上数字だけが評価されるため、理念は「綺麗事」だと学習してしまう。
この欠陥を放置したままでは、どんなに素晴らしい理念も、壁に飾られた額縁の中で、その価値を失っていくのです。
2. あなたの会社を"OS"から変える「社内マーケティング」という発想
では、どうすればこの溝を埋められるのか。その答えは、**あなたの"想い"を、顧客に商品を売るのと同じくらい、戦略的に、そして情熱的に、「社員」という最も重要なステークホルダーに"売る"**ことです。これこそが、**「社内マーケティング」**という発想です。
あなたの会社の理念やビジョンは、単なる精神論ではありません。それは、社員全員が同じ判断基準で動き、最高のパフォーマンスを発揮するための、会社の**"OS(オペレーティングシステム)"**なのです。このOSを、全社員のPC(頭脳)にインストールすること。それが、社内マーケティングのゴールです。
3. 利益とエンゲージメントを生む、3つの社内マーケティング戦略
OSのインストールは、3つのステップで実行します。
戦略①:物語(ナラティブ)で翻訳する
理念をスローガンで語るのをやめましょう。代わりに、**物語**を語るのです。「なぜ、自分はこの事業を始めたのか」「この仕事が、お客様の人生をどう変えたのか」「失敗から、何を学んだのか」。社長自身の生身の物語は、どんなスローガンよりも強く、社員の心を打ちます。そして、「私のこの仕事も、その物語の一部なのだ」と感じさせることができます。
戦略②:対話(ダイアログ)でインストールする
朝礼で一方的に話すのをやめ、**対話**の場を創りましょう。月に一度、「会社の理念と、自分の仕事の繋がり」について、数人のチームで話し合う場を設けるのです。社長が答えを与えるのではなく、社員自身に考え、語らせること。このプロセスを通じて、会社のOSは、彼ら自身の言葉で、彼らの心にインストールされていきます。
戦略③:承認(リコグニション)でアップデートする
数字の目標達成だけを褒めるのをやめましょう。代わりに、**理念を体現した行動**を、全社員の前で具体的に承認するのです。「Aさんの、あのクレーム対応は、まさに我々の理念である『顧客への誠実さ』そのものだった」。この承認こそが、OSを日々アップデートし、組織全体に浸透させる、最も強力なプログラムです。
【高度蓋然性予測】2027年、採用市場の決定的な変化
私たちのデータモデルは、2027年までに、若手・中堅層の採用市場において、**企業の「パーパス(存在意義)」や「社会的価値」が、給与や福利厚生と同等、あるいはそれ以上に重要な選択基準となる**未来を予測しています。日経新聞でも報じられているこのトレンドは、今後さらに加速します。社内マーケティングを通じて、自社の"物語"を明確に語れる企業だけが、優秀な人材から選ばれる時代が到来するでしょう。
4. あなたは、最高の"伝道師"になる【決断の時】
あなたの会社の"本当の価値"を、世界で一番深く理解し、愛しているのは、他の誰でもない、社長であるあなた自身です。
あなたの仕事は、もはや単なる経営者ではありません。自社の理念という"教え"を、社員という"信徒"に伝え、導く、**最高の"伝道師"**になることです。
道A:『孤独な王』としての未来
これまで通り、一人でビジョンを語り続ける道。会社はあなたの指示通りに動くかもしれないが、そこに魂の共鳴はなく、あなたは常に孤独と、社員の無関心に苛まれ続けるだろう。
道B:『魂の指揮者』としての未来
社内マーケティングというタクトを手に、社員一人ひとりの心を動かす道。あなたの"想い"が組織全体に浸透し、全員が同じ物語を共有する、自律的で熱狂的なチームを創り上げる。
あなたの魂は、どちらの未来を渇望していますか?
もし、あなたが後者の『魂の指揮者』としての未来を選ぶと、今、決断されたのなら。その最初の、そして最も重要な一歩は、あなたのその尊い"想い"を、会社の利益と成長に繋げるための、客観的な戦略を共に描くパートナーとの対話です。
あなたの"想い"を、会社の"利益"に変える最初の会議を始めませんか?
あなたのビジョンを、社員の心を動かし、会社の成長を加速させる「最強のOS」へと
インストールするための、具体的な戦略を共に設計しましょう。
011-858-7007
(受付時間:平日 9:00〜18:00)
「理念の浸透について、少し話を聞いてみたい」というご相談を心より歓迎いたします。
お電話の際に「ブログを読んだ」とお伝えください
毎月先着5社様限定で、60分間の無料オンライン経営相談(通常10万円相当)を優先的にご案内します。
「まだ電話は早い」「今の税理士との付き合いもある」という方はこちら
現在の顧問税理士はそのままで、経営改善のヒントだけを気軽に入手したい、という賢明な経営者様のために、特別なコンテンツをご用意しました。
税理士を変更せずに経営改善に取り組む投稿者プロフィール

-
中小企業社長専門の経営コンサルタント兼税理士。
1977年生まれ、札幌出身。大手税理士事務所在籍中、税理士試験に合格。「試算表を作るだけ」の業務が中心で、経営支援に踏み込めない現状に強いジレンマを抱える。大手事務所を退所し、コンサル型の税理士事務所に入所するも思い描く支援とのギャップに苦悩。28歳の頃にお客さんゼロ・計画なしという状態で独立を決意。自分自身が事務所経営に苦しんだ経験から「経営者は孤独で、悩んでも税理士に相談しにくい」という現実を身をもって痛感。ふとしたきっかけで参加した勉強会で「税理士=税金や会計処理だけではない。経営戦略まで踏み込んでサポートできる存在でありたい」という想いを強くする。様々な経験を経て、現在は北海道札幌市白石区で「建設業や動物病院をはじめ、多業種の経営者を「数字」と「現場」の両面で支えている。単価・売上・利益向上と財務、人事・採用マーケティングのサポートを得意とする経営コンサルタント。
最新の投稿
代表コラム2025年10月28日社員は、あなたの会社の"本当の価値"を知らない。- 利益とエンゲージメントを劇的に向上させる「社内マーケティング」入門
ちば塾コラム(保険)2025年10月28日『なぜ、社長の“勘”は、当たるときと、大きく外れるときがあるのか?~重要な経営判断を“科学”に変える「仮説思考」という武器~』
代表コラム2025年10月26日あなたのスケジュール帳、それは"雑務リスト"ですか? "未来への設計図"ですか? - 会社と社長の未来を同時に創る、究極の時間術
ちば塾コラム(保険)2025年10月26日『社長、今年の“納税額”、まだ「運任せ」にしていませんか?~トップセールスが情報提供する、年末に慌てないための「先手の税務戦略」~』



