札幌市白石区にある建築業の経営に強い千葉税理士事務所です。
建築業の経営者にとって資金繰りはとても大切なものです。
個人事業主から法人になることを目標に頑張っている建築業も多いと思いますが、考え方を間違うと危険です。
(目次)
1.建築業の経営者が節税に走ってしまう理由とは
2.建築業の会社が売上が伸びるほどお金が無くなる理由とは
3.建築業の経営に強い税理士さんに頼むポイント
1.建築業の経営者が節税に走ってしまう理由とは
建築業の経営者同士で話していると”節税してる?”という話題が多いと思います。
建築業を始めるにあたって個人事業からスタートしている方が多いことが理由の一つかもしれません。
個人事業主にとっては”節税”することで資金が残ると錯覚してしまう部分があります。
個人事業や小規模の法人の場合には、建築業は下請け仕事になりやすいため売上のアッパーが決まってしまいやすい傾向にあります。
収入が思うように上がらないのであれば、コストを抑えることで自分の資金を減らさないという考え方で事業を組み立てる癖がつきやすいのです。
経理面においてもコストの1種ということで、経理の外注先は”低料金”であればよいということで大切なビジネスパートナーを選んでしまいます。
その結果、似たような事業規模の仲間ができるとともに下請け仕事から抜け出せないという負のスパイラルに陥ります。
この時代は”節税”が魔法の言葉に聞こえることで、節約と浪費が混在する節税が始まります。
利益がなければ借入返済もできないのに、借入依存体質になっていきます。
2.建築業の会社が売上が伸びるほどお金が無くなる理由とは
建築業の方にお聞きしたいのですが、毎月経理をしてもらっているのに”なぜお金が増えないのか”と感じたことはありませんか?
経理代行と確定申告がメインの契約の場合、この部分の説明を聞くことは難しいと思います。
効果的な節税を求めても「生命保険に入りましょう」という程度で終わってしまいやすいです。
話を戻すと、会社の売上は毎年上がっているのにお金がないという理由がわからない方も多いと思います。
会社の売り上げが伸びているのにお金がたまらないのにはいくつもの理由があります。
今回は代表的な理由を見ていきましょう。
①売上の入金サイトと材料代・外注費の支払いサイトのバランスが悪い
請負で仕事をすると締め支払いのタイミングが非常に重要になります。
人工請けであれば通常は資金繰りの悪化ということは起こりません。その代わり、大きく利益を出すということもできないということになります。
個人事業で行っている場合などは、材料を現金で調達し、入金は翌月だったり、知り合いの外注に先に支払いをしなければならないなど資金繰りが悪くなりやすい形態を作り出してしまう方もいます。
この売上代金の入金が支払いのあとになる場合、売上が大きくなればなるほど不足してくる資金が大きくなります。
もっと売り上げが大きくなったら楽になると思って売上を上げれば上げるほど資金繰りが悪くなる構造です。
これはただ単に帳簿をつけるだけでは見えにくいものになります。
いわれてみれば当たり前なのですが、それがお金が無くなり続ける原因と気が付きにくいという難しさがあります。
②仕事が不安定で仕事のない月の固定費が賄えていない
建築業であれば冬季間の売上がまったくなくなるというわけではないのですが、季節変動による影響があるものです。
特に経営という観点で動いていない方の場合には、取引先に偏りがあるために現場が不安定になってしまいます。
戦略的に事業を組み立てていなければ、市場原理そのままの影響を受け続けるため仕事のない月がでてしまい固定費が払えないために赤字の月が出てきます。
前年よりもトータル売上が上がっていても、固定費を賄えない月の赤字でお金が無くなるということがおこります。
通常、この問題と先ほどの①の問題も併発するので資金繰りは一気に悪くなります。
③車両購入など設備投資先行型で売上の伸びに支出が追い付かない
建築業の場合の設備投資というと事務所・土場・車輛が多いと思います。
人工請けから請負に変わるタイミングあたりで材料在庫の置き場が欲しいということになり、土場が必要になったりします。
ここで簡単に土場を買ってしまう経営者も多いのです。
人工請けよりも請負で仕事をした方が売上は伸びます。
しかし、自社の資金構造を理解しないまま投資をすると、利益があっても資金繰りが急激に悪くなります。
最悪の場合には、資金ショートをして倒産してしまいます。
これは極端な例ですが、悪循環に陥るパターンは次の事例です。
①人工請けをしている元請け先に「請負の方が儲かる」といわれる
②材料を売上相殺で買うようになる
③土場を買い、車両やリースを増やす
④元請けが固定されているので実際は儲かっていなくても逃げられない
⑤コロナの影響など元請けの事情で売上が下がっても回復できない
「こんな話あるの?」と思われるかもしれませんが「あるある」の話です。
やられている当事者は誰かに指摘されるまで気が付きません。
しかも、元請けのオンリーさんだったりするので指摘してくれる第三者がいないという不幸な状況です。
せめてビジネスパートナーがいてくれたら、気が付くのは少しでも早いタイミングになったはずなのに。
3.建築業の経営に強い税理士さんに頼むポイント
建築業を1人でやっている人でも「経営に関する知識」を持っている人は、会社を少しずつでも大きくできます。
「自分が食べていければいいや」と作業だけをしている方はそれ以上にはなれません。
業界的に仕事があふれてからようやく仕事がもらえ、少しでも仕事が薄くなるとすぐに切られて仕事がなくなります。
これは何を意味するかというと、経営に取組んでいる人は仕事があふれる前から仕事を取る仕組みを考え、行動します。
その差は好景気と不景気の波をくぐるほどにどんどん開いていきます。
仕事が薄くなっても仕事が無くならないように平時から対策を立てた動きを意識的にしています。
作業ではなく経営者としてリスクコントロールをしています。
1人だから経営なんてものはないと思っていると常に「食べていけるだけ」という程度で終わります。
建築業で将来を明るいものにしたいと考えているのであれば「建築業に強い税理士さん」を味方につけておくことをお勧めします。
建築業に強い税理士さんを選ぶポイントは次の3つです。
①社長がどうしていきたいのかをしっかりと聞いてくれる
②会社の財務面の説明をしてくれる
③数字から将来志向の打合せができる
これができていれば昔ながらの税理士さんではありません。
あなたの会社のビジネスパートナーになりうる税務申告もできる税理士さんです。
昔ながらの税理士さんとは次の仕事がメインの方をいいます。
領収書のチェックをして間違いを指摘する
過去の数字の説明だけで終わる
決算対策は節税対策と生命保険の話だけ
税理士さんに求めるものが「決算申告だけ」であれば全然問題ありません。
会社の財務面の改善や利益改善・人材充実・経営承継をしていこうと思うのであればビジネスパートナーになる建築に強い税理士さんを選んだほうが良いと思います。
私たち千葉税理士事務所では”千葉式月次決算書”を使い、お客様の未来の数字をどう創っていくのかを中心に打ち合わせをしております。
もしも、経営について真剣に考えていきたいという方は今すぐご相談ください。