札幌市白石区の経営計画コンサルタントの千葉です。日本の中小企業を元気にすることを目標に頑張っております。
千葉税理士事務所の目標はお客を黒字にすることです。
決算が黒字なのに会社の資金繰りが苦しい会社があります。黒字にも良い黒字と悪い黒字があるのです。
今回は黒字なのに会社が苦しい理由を見ていきましょう。
黒字なのに会社が苦しい理由とは【経営計画コンサルタント】
(目次)
1.黒字には「良い黒字」と「悪い黒字」がある
2.税金計算のための損益と経営のための損益は違う
3.会社をダメにしないためには経営計画が人気
4.まとめ
1.黒字には「良い黒字」と「悪い黒字」がある
個人事業主でも法人でも「赤字より黒字が良い」というのはわかりやすいと思います。
利益が出ると税金が増えるから赤字が良いという経営者もいらっしゃいますが、赤字は会社が成長するうえで必須条件です。
赤字の会社は取引規模も成長せず、良い人材を確保することもできません。
その結果収益力が低下し続けてしまいます。
少し話はそれてしまいましたが、黒字であればなんでもよいのかというとそうではありません。
会社を経営している方であれば「黒字倒産」という言葉をご存知でしょうか?
言葉の通り黒字なのに倒産してしまうことのことを言います。
通常は赤字の会社が倒産するはずなのに、黒字でも倒産してしまうことがあるのです。
まさに、この黒字倒産の原因が「悪い黒字」だからです。
良い黒字と悪い黒字の差は「現預金が増えているかどうか」です。
2.「税金計算のための損益」と「経営のための損益」は違う
「経営のための損益」は儲かっているかどうかです。
儲かっていればお金が増えているというのが、わかりやすい損益です。
この場合に採用する原価計算は直接原価計算(DC)です。
税金申告のための損益は制度会計という決められた通りに計算しなければならない損益です。
この場合に採用されている原価の計算方法は全部原価計算(FC)です。
どうしても、制度会計と経営のための損益では期間のズレが生じてしまいます。
そのため、会社は儲かっていないけども税理士さんが出してくる試算表では利益がでているということが起こります。
例えば、在庫が増えていても税金申告用の全部原価計算(FC)では経費になりません。
在庫を作るためにかかった人件費・材料費などの製造経費が在庫という資産として計上されます。
言い方を変えると、在庫を作るために「支払ったお金」が経費で落ちていないのです。
その結果、黒字になっていてもお金がないのです。
これ以外にも黒字でも悪い黒字もあります。
無理やり黒字にしている会社の黒字です。
なぜ黒字にしているかというと、銀行借入のためや許認可のために黒字である必要がある場合に起こります。
無理やり黒字にしていることで、会社の資金繰りに合わない黒字が出てきます。
例えば、役員報酬をカットしていたり減価償却を止めたりする方法があります。
実際に必要な役員報酬よりも低い役員報酬を設定することで、会社の損益上は利益が出ます。
しかし、実際には生活費がかかるので会社の資金を「役員貸付金」として役員の生活費に充ててしまっています。
当然役員の生活費に使ってしまっているので、返済の目途もたたないことになります。
借入をして土地や建物・自動車・機械を購入している場合に問題が出てきます。
土地はもともと減価償却ができないので、借入金の返済で資金が減るだけで費用は発生しません。
その結果、お金がないけども利益が残るということになります。
建物・車輛・機械などを借入金を使って購入した場合には、返済と同程度の減価償却費が計上できなければ損益と支払いのバランスが取れません。
まして減価償却を止めると、支払ばかりでていても経費がないということになります。
3.会社をダメにしないためには経営計画が人気
会社の成長には良い黒字を作っていくことと計画的に資金を増やすことが一番です。
今まで毎月帳簿をつけていても実現しなかった理由は「経営計画」を作っていなかったからです。
物理的に経営計画をつくらなくても、しっかりと自社の経営計画を考えている会社はごく少数です。
なぜなら経営計画の作り方を誰も教えてくれなかったからです。
その結果、会社の資金繰りが良くならないことが起こってしまっていたのです。
さらに、会社の成長に使うことができるはずのキャッシュが不足することで会社の業況が悪くなる原因にもなります。
経営者にとって命といえる、資金繰りが悪化する可能性さえあるわけです。
銀行や日本政策金融公庫から融資を受けたくても難しくなってしまいます。
では、会社にとって本当に必要なものは何かを考えてみましょう。
会社にとって必要な利益とキャッシュをどう作っていくのかを真剣に考えるには、経営計画が一番重要です。
4.まとめ
黒字なのに会社の資金繰りが苦しい理由には「よい黒字」と「悪い黒字」があります。悪い黒字であれば、どのように資金を作っていくのかを事前に考えておく必要があります。
さらに、悪い黒字から良い黒字への転換も考える必要があります。
悪い黒字を作っていたり、赤字になると会社の成長力が急速に失われてしまいます。
この状況から抜け出すためには、経営計画を本気で作ることが一番の近道です。
私たちは日本の中小企業を元気にすることを目標にしている税理士事務所です。
会社の経営を良くしていきたいという方は今すぐご相談ください。