札幌市白石区の経営計画コンサルタントの千葉です。日本の中小企業を元気にすることを目標に頑張っております。
千葉税理士事務所の目標はお客を黒字にすることを目標に頑張っております。
さて、12月決算法人や個人事業主の方には利益や節税が気になる時期になりました。
今回は節税で会社が苦しくなってしまう理由を見ていきましょう。
節税で会社が苦しくなる理由とは【経営計画コンサルタント】
せかっく頑張ってきて利益を出してきたのに、税金で持っていかれるのは悔しいと思われる方もいると思います。
実際に決算申告が終わった時に会社の現預金は納税で減少します。
それならば節税をして税金を減らしたいと思うのも人情です。
しかし、節税が原因で会社が苦しくなったりおかしくなることがあるのです。
(目次)
1.利益が出ている原因はなにか
2.節税にも2種類ある
3.経営計画を作ることでしっかりと成長できる会社になる
4.まとめ
1.利益が出ている原因はなにか
まず第一に「利益が出ている」ということと「利益が出ていそう」は別物です。
毎月の経理をしっかりと行って「利益が出ている」ということをしっかりと確認してください。
そのうえで「なぜ利益がでているのか」も追求しましょう。
会社の試算表には損益計算書というものがあります。
会社の売上や経費・利益が記載されている表です。
会計ソフトで簡単に見ることができます。
税理士さんが毎月郵送や訪問時に渡してくれる書類です。
その損益計算書をみるとどの部分で利益が出ているのかがわかります。
本業の部分で出ている利益なのか「たまたまの収益があっただけ」なのかで話は変わります。
固定資産の売却や助成金の収入で利益が膨らんでいる場合には、一過性の利益です。
本業から出ている利益であれば、今後も継続して利益が見込まれる可能性があります。
しっかりと利益の種類を見極めないまま節税をしてしまった会社は「ほぼ確実に」会社が苦しくなります。
2.節税にも2種類ある
実は節税というものにも大きく分けると2種類あります。
お金のかかる節税とお金のかからない節税です。
ほとんどの節税はお金のかかる節税です。
(お金のかからない節税とは)
お金のかからない節税は税額控除と呼ばれる節税です。
一定の要件を満たしている場合に、税金が安くなるものです。
この節税の特徴は会社の利益が減らないのに税金が安くなることろにあります。
一定の要件を満たした設備投資をしたときに、設備投資額の数%の税額が安くなるものなどがあります。
最近では時限立法(R3年3月31日まで開始事業年度)で一定の要件を満たした場合、社員の給与を上昇させた場合に増加額に対して15%または25%の税金が安くなるものがあります。
この節税は要件を満たしたら適用ができるものです。
無理に要件を満たすためにお金をかけた場合には、お金のかかる節税になってしまいます。
(お金のかかる節税とは)
お金のかかる節税は利益を減らす節税です。
「利益=収益ー費用(経費)ー損失」でできています。
そのため利益を圧縮することで税金を抑えることを目的として経費を使うものです。
ほとんどの会社の節税は「お金のかかる節税」になります。
代表的なものとしては次のものがあります。
・パソコンなど30万未満の消耗品を購入する
・倒産防止共済に加入する
・生命保険に加入する
・決算賞与を支給する など
お金のかかる節税をすることで利益も減りますが、お金の減るというわけです。
お金の減る節税をすることで、会社の資金は納税よりも早く減少していきます。
(お金のかかる節税をした場合のイメージ)
・対策前利益3,000万円
・税率30%
・節税費用1,000万円
1,000万円の利益をつぶすことで現預金は1,000万円なくなります。
さらに、もともと出ている利益が3,000万円から2,000万円に下がります。
最終的な納税額も900万円から600万円に下がります。
節税をしない場合の納税額は900万円ですから、決算後に減る現預金は900万円です。
お金のかかる節税をした場合に決算後に減る現預金は「1,000万円+600万円」ですから1,600万円です。
思い付きで行った節税で会社のキャッシュが一気に減っていることがわかります。
節税の仕方を間違うと会社が苦しくなってしまうことは一目瞭然です。
3.経営計画を作ることでしっかりと成長できる会社になる
こんな話をすると「節税をしないほうがよいの?」となってしまうかもしれません。
節税はしないよりもした方が良いです。
ただし、無理・無駄な節税はしないことが大切です。
一番重要なことは「何が無理・無駄な節税なのか」を決算直前で判断することは難しいということです。
では、何をしていれば無理・無駄な節税にならない節税ができるのかを考えてみましょう。
(決算直前に利益が出て慌てる理由とは)
決算直前になって利益が出て慌てているのには理由があります。
①毎月の帳簿が遅れている
②経営計画を作っていないから
毎月の帳簿が遅れている場合、現状が見えていないことが原因です。
これもしっかりとした経営をしたいという場合には改善されるべき問題です。
毎月の帳簿をつけていても、決算直前に利益が出て慌てている会社が多いのも事実です。
その理由は会社の経営計画がないため「節税で何をすべきか」が全く考えられていないからです。
税理士さんに節税をどうしたらよいかを聞いても、会社がどうしたいかがわからなければ「会社が苦しく成る節税」を提案されてしまいます。
なぜなら節税をしたいと相談するからです。
そして「税理士を頼んでいるけど物を買えしか言わない」という不満になってくるのです。
会社がしっかりとした経営計画を作ることで正しい節税ができる理由はここにあります。
4.まとめ
毎年決算時期になると「節税をしなければならない」とうれしい悲鳴を上げている会社もあると思います。
その一方で過去の節税が原因で会社の業況が悪くなっている会社もあるはずです。
一度会社の業況が悪くなるとリカバーするためには、今まで以上に経営改善をしていく必要があります。
そこで利益が戻ってきたときに間違った節税をすると、数年間苦しい思いを続けることになります。
正しい節税をするために必要なものは経営計画です。
私たちは「お客様を黒字にすること」を目標にしております。
お客様を黒字にするとともに経営計画による正しい節税も考えていきます。
会社を良くしていきたい方は今すぐご相談ください。