札幌市白石区の経営に力をいれている千葉税理士事務所です。
昔の自分のことを思い出して、「こんなこときちんと話せていなかったな」という反省から皆さんが税理士さんに聞けているか心配になることをお話しします。
(目次)
1.お金がないから融資を頼むのが正解?
2.税理士さんも融資のタイミングをわかっていないことも
3.融資のタイミングは前期以前に決まっていることが9割
1.お金がないから融資を頼むのが正解?
個人事業主でも法人でもお金が無くなると銀行融資を受けたくなります。
いきなり今月の支払いで困っているから融資を受けたいというレベルだと、そもそも銀行の案件ではなく商工ローンなどに手を出してしまう危険度になっています。
事業をしているとどうしてもそういうところから資金調達をしなければならない会社もありますが、できれば銀行から資金調達をしたいものです。
早速本題です。
お金がないから融資を頼むという考えはある意味正解ですが、本当の正解は・・・。
「会社の安全性を高めるために融資を頼む」というのが正解です。
会社は赤字であってもお金があれば倒産しません。
お金がなければ黒字でも倒産します。
銀行の融資の返済が滞ってもそう簡単に倒産はしないのですが、手形を発行している場合には倒産します。
手元のキャッシュを厚くすることで、業績に悪い影響が出ている時期があってもお金を取り崩すことで時間を稼ぐことができます。
つまり、お金で時間を買うことができるのが融資です。
あなたの会社のせいでなくとも、不景気はやってきます。
物が売れないから不景気です。
不景気だから物が売れないのではないのです。
あなたの会社だけを狙い撃ちするわけでもありません。
世間一般、同じ業界全て不景気です。
そんな時は融資でお金を厚くして、不景気が終わるのを待つしかないのです。
つまり、お金が無くなってから融資を頼むのは時間が無くなってから、慌てているということです。
時間が無くなる前に対応しておかなければならないのです。
では、どのタイミングがいいのかを税理士さんに来ていますか?ということを思い出してほしいのです。
税理士事務所で働いていたころの私は、このタイミングもわかっていなかったのです。
お茶を濁すように対応してしまっていた反省があります。
だから、皆さんの担当者がきちんとわかって回答しているのかを判断したほうが良いのです。
2.税理士さんも融資のタイミングをわかっていないことも
税理士さんも融資のタイミングがわかっていないこともあります。
なぜなら、税理士試験には融資を受けるタイミングなんて出てこないからです。
さらに、自分ひとりで食べていくだけと割り切ると、その税理士さんだって借入なんてしたことないからです。
もっというと、借金をしないで事業をした方が安全と考えている方も多いのです。
事業規模や伸び方にもよりますが、スモールビジネスに徹すれば借金をしなければ倒産しにくいということは事実だともいますので、無借金自体を否定するわけではありません。
せっかく会社を作ったのだから、会社を大きくしたいと考えると銀行との付き合いも出てきます。
融資のタイミングは経営的な考え方によって決まります。
間違った融資を受けるタイミングは「銀行が借りてくれといっているから」という理由だけで融資を受けている場合です。
借りやすさという意味では正解なのですが、本当にそのタイミングなのかという問題があります。
飛び込みの銀行さんや信金さんが「近くに支店ができたので」と営業に来たとします。
その銀行さんや信金さんは、あなたとの取引が初めてです。
初めての人にとても良い条件で融資できますか?
どう考えても、信用保証協会の保証がなければ融資できないはずです。
あなたの会社の信用枠の保証協会枠を今のタイミングで使うことが正しいのかの判断が入っていないのです。
こんな感じで、あなたの会社にとって資金手当ては、いつ、いくら必要なのかということと、どういう方針で金融機関と付き合うのかも考えなければなりません。
3.融資のタイミングは前期以前に決まっていることが9割
会社とお金の付き合いは一生続きます。
会社は売上などの業績が良ければ損益計算書の数字が良くなります。
その後で、会社の財務の部分が良くなっていきます。
この財務の部分が貸借対照表です。
本当に少しずつしか改善できないのがこの財務の部分です。
きれいな財務にするためには、お金の使い方・貯め方が重要になってきます。
だからこそ、場当たり的な銀行融資ではなくて計画的な資金調達をした方が良いのです。
良いときには安全性を高めるタイミングで、良い条件で融資を調達します。
悪い状況の時は危険度が高まる前に、資金を厚くします。
目先のキャッシュではなく、中期~長期のビジョンに立って融資のタイミングを作っておきましょう。
私たちのお客様との打ち合わせでは、融資を受ける年度を考えて決算の数字の目標を決めています。
資金調達をしたい年度には融資が受けやすいような決算書になるように経営を進めていただきます。
大きなものを購入する可能性があるのであれば、どれだけの売上を伸ばさなければ赤字になる可能性があるのかなども打合せをします。
そうすることで、設備資金の後に運転資金融資に影響しないように考えたりします。
皆さんの税理士さんにも、うちはいつ資金調達したらよいのかを聞いてみてください。
そうすることで、あなたの会社のビジネスパートナーになっていただけます。
もしも、私たちでよろしければ経営のことでお困りでしたらご相談ください。
相談電話:011-858-7007