建設業の経営改善を急がなければならない理由とは

札幌市白石区の経営に力をいれている千葉税理士事務所です。

ここ最近、建設業のお客様からの相談が増えてきている気がします。

コロナ禍で建設業は影響を受けにくい業種としてスタートしていました。

しかし、最近ではコロナ禍の影響を受けつつあるだけではない経営問題に入ってきているのです。

(目次)

1.建設業はコロナ禍のスタート時期は現場の延期

2.コロナの影響は飲食店を中心としたコロナ不況入りの可能性も

3.週休2日制で売上ダウンも

4.下請けを弱らせる元請け・助ける元請け

5.まとめ

1.建設業はコロナ禍のスタート時期は現場の延期

新型コロナが流行し始めたころに建設業で起きたことはなんだったでしょう。

まず最初は現場が遅れ始めたことです。

現場で働く人の中にも感染者がチラホラ出てくることで現場が止まってしまい、現場が遅れるということが初期段階では起きていました。

ちょうど持続化給付金の計算対象期間にはこれが起きていたので、対前年比売上50%以上ダウンという建設業の方も多かったと思います。

この時期は月の売上自体は下がっていたのですが、仕事の時期がずれただけです。

つまり、収益自体が無くなったのではなくズレただけだったので会社としての将来は暗くない状態でした。

 

2.コロナの影響は飲食店を中心としたコロナ不況入りの可能性も

新型コロナの影響がいち早く出たのは飲食店でしょう。

飲食店の中でも体力のあることろは休業中に店舗改装などをしたところもあります。

これはこれで時間の使い方がうまいと思います。

しかし、コロナの影響が長引くにつれて飲食店の改装・出店・退店というところ仕事が薄くなっていきました。

飲食店の数は多く、内装工事も多かった部分が急激に減少していきました。

今後、様々な規制緩和がされたとしても飲食店への客足は一気に戻りません。

そう考えると、飲食店が積極的に改装などに積極的に投資できる環境になるのはもっと先になりそうです。

また、解体に関してもアスベスト問題もあり解体費用の高騰という頭の痛い問題もあります。

どのようにして内装関係の建築業で仕事を確保していくのかを考えていかなければ厳しい状況は続きます。

3.週休2日制で売上ダウンも

人工請けの建設業にとって完全週休2日は死活問題です。

土日が休みになることによって、人工請けの建設業は売上がダウンしていきます。

今まで土曜日も仕事ができたところが、現場が休みになってしまうのです。

週6日の売上が週5日になるのです。

単純に17%の売上ダウンになります。

日給月給で給与支給をしている場合、従業員の方の給料も同様に17%程度下がる可能性があります。

働きたいのに働けないのです。

それだけではありません。

人工請けの建設業の現場自体は元請けでは請負契約です。

元請けでは以前よりも効率的に現場が終わるように現場が進んでいきます。

元請けは儲かるが、下請けは売上ダウンという構造が出てきます。

 

4.下請けを弱らせる元請け・助ける元請け

元請けでも下請けを助ける元請けと弱らせる元請けがあります。

下請けを助ける元請けは、しっかりと下請けが稼ぐことができるように配慮してくれます。

逆に、下請けを弱らせる元請けは自社の都合だけで下請けを使い倒します。

先ほどの例でいうと、土曜日休みになった分だけ現場利益を確保して終わりです。

下請けは元請けからもらった売上でしか、人員確保ができないのです。

下請けの従業員の給料が下がれば、下請けから人がいなくなります。

つまり、元請けが下請けを弱らせると長期的には現場の質が下がるということになります。

下請けもどういう元請けと付き合うべきかを考えなければ、従業員がいなくなってしまうということも理解しておかなければならないのです。

 

5.まとめ

建設業はコロナの影響が出てきています。

同じ建設業の業種でも「良い会社」と「悪い会社」に分かれてきています。

今までよりもこの差がはっきりとしてくると思います。

どうやって自社の従業員を守り、対外的に交渉力をつけていくかが重要なのです。

将来をどう考えて、どの得意先とどのように付き合うべきかを常に考えていかなければ「都合よくつかわれて終わり」ということになりかねません。

短期的にいくらの売上が必要なのか・長期的にはいくらの売上を作らなければならないのかを考えて経営していきましょう。

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