札幌市白石区にある経営に力を入れている千葉税理士事務所です。
個人事業の方にとって確定申告は一大イベントです。
1月~3月の間は仕事が手につかないというご相談をいただくこともよくあります。
そのため、その期間の仕事を止めないためにも税理士さんに経理・確定申告をお願いしたいという話が出てくるわけです。
個人事業主の方の中には、「うちのような個人事業は経営とかそんな話じゃないんだ」という方もいます。
本当に個人事業主に経営は無縁なのかを考えてみましょう。
(目次)
1.確定申告時期に仕事ができない個人事業主が儲からない理由
2.個人事業も法人も経営的視点は必要
3.法人になれない個人事業はここが問題
4.まとめ
1.確定申告時期に仕事ができない個人事業主が儲からない理由
確定申告時期の1月~3月に経理や確定申告作業で仕事ができない個人事業の方は儲けることが下手な方が多いと感じます。
所得で数百万円~1,000万円超でているので立派という方もいますが、結果として利益があるだけで儲けること自体が得意ではない可能性があります。
普通に考えてみてください。
1月~3月の間に仕事をおろそかにしているということは、この部分での収入は低くなります。
残りの9か月で1年分の収入を得る必要があります。
景気が良い時であれば仕事はあふれているので良い条件の仕事をすぐに得ることは可能です。
しかし、不景気になっていたりウッドショックのような外的要因で仕事が細くなると困っている人に良い条件で仕事は出てきません。
足元を見られやすい状況で仕事をもらいに行くことになります。
不景気は弱者に対していち早く訪れ、好景気は一番最後に来ます。
確定申告時期に仕事をしていないことで、優先順位の低い業者となっているのであれば弱者の地位を自分で選んで取りに行っているといえます。
確定申告時期に仕事を減らしてまで自分でやっているということはこういうことを意味します。
2.個人事業も法人も経営的視点は必要
個人事業も法人社長も同じ経営者です。
サラリーマン時代よりもちょっと良い収入であればよいと思っていれば気にならないかもしれませんが、環境は日々変化しています。
勤務時代は会社が順調に成長していけば、基本的には収入がなくなることはありません。
しかし、個人事業も法人も自分がトップに立ってやっていく場合は、事業が失敗したら収入はなくなります。
仕事をしたくとも仕事がないという状況もあり得ます。
収入が入っている時には気が付きにくいですが、個人事業も法人も事業を始めたのであれば、経営という視点で短期・中期・長期の視点で考えていく癖をつけていかなければなりません。
社長も社員もお客様も1年に1歳ずつ年を取っていくのです。
環境は年々変わっていきます。
3.法人になれない個人事業はここが問題
法人と個人のどちらが有利かというのは常に話題になります。
法人のほうが節税ができるからというだけで法人を選ぶ方もいますが、節税できても利益が出せなければ会社としては存続できません。
利益を出すという覚悟がなければ法人にしないほうが良いといえます。
法人になれない個人事業の方は利益を出したくない、将来に対する対策を行わないという特徴があります。
税金を払うくらいなら売上を伸ばさず、人の雇用もせず、利益は年間400万円前後で安定というイメージがあります。
価値観によってはこれでよい方もいると思いますが、法人にするには問題だらけな気がします。
法人にする理由は事業を発展させ、事業と向き合うためということが大前提になります。
なぜなら、人はいつか死んでしまいますが法人は継続していくことが前提だからです。
法人にたらどうだろうと思いながら個人事業から抜け出せない個人事業の方は、事業熱という部分に問題がある可能性があります。
4.まとめ
税金は少ないほうが良いというだけで経理を雑にしてしまったり、知り合いの紹介で経理ができる人に丸投げをしている個人事業主は少なくないと思います。
税金が少なければ、お金が残った気になりますが経費が多いため出費も多いということになります。
つまり、手残りの現預金は増えません。
その日その日の生活費だけを考えて事業をしているのであればそれでよいのかもしれんせんが、人を雇用して、取引先に迷惑をかけず、自分の生活や人生を豊かにしていくためには利益が必要になります。
実現していきたい理想によって、その利益が大きかったり、小さかったりで様々です。
確定申告をただの経理の処理と考えてしまったのでは、行き当たりばったりの事業であって経営とは程遠いものになります。
利益が出そうだから飲食代をたくさん使う、必要のない車を買うなどしても、結局支払いだけが残ったり、維持費というコストがかかったりで収益を圧迫してしまっている方をたくさん見てきました。
その年・その年では気づかないかもしれませんが5年・10年とたつと経営をしてきた方とその日暮らしの事業をしてきた人では雲泥の差があります。
事業を成長させるために資金が必要になった時も利益がなければ融資も受けられません。
確定申告を機に経営のための経理と資金繰り改善という部分で税理士さんを選んでみてはいかがでしょう。