「やり残したこと」の正体は、実は「やらなくてよかったこと」かもしれない。

12月30日。経営者にとっては、決算書と同じくらいシビアな「時間の棚卸し」を行うタイミングではないでしょうか。
手帳やプロジェクト管理ツールを見返した際、多くのリーダーが注目するのは「完了したタスク」ではなく、「未着手のまま残ったタスク」です。

達成できなかった目標に対し、「マネジメント不足だった」「スピード感が足りなかった」と自責の念を抱く方は少なくありません。
しかし、経営資源(リソース)の観点から見れば、その解釈は必ずしも正しくありません。

「未完了」とは、意図的な「リソース配分の結果」である

変化の激しい現代において、計画したすべての項目を完遂することは、時に「固執」となりリスクになります。
今年、あなたが手をつけなかった案件があるならば、それは「生存と成長のために、より優先度の高い事項へリソースを集中させた」という高度な経営判断の結果です。

これを「やり残し」と呼ぶのはやめましょう。それは、無意識下で行われた「戦略的撤退」であり、組織を守るための「選択と集中」です。
リストに残った空白は、あなたが激動の一年において、重要事項を見誤らなかったことの証明に他なりません。

今年一年、最終決定権者として走り抜けたご自身の判断を、ロジックとして正当に評価してください。
その自己承認こそが、来期の健全な意思決定を支える基盤となります。

Decision Check

Q. 今年のご自身の経営判断を、現時点でどう評価しますか?

Strategic Feedback