ふるさと納税という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。しかし、税理士事務所に頼んでいても「ふるさと納税について教えてくれない」というところもあるようです。今回はふるさと納税についてお話させていただきたいと思います。~弥生会計・MFクラウド会計の札幌市白石区の千葉税理士事務所~
ふるさと納税は難しい?~今はカンタンにふるさと納税ができます~
弥生会計・MFクラウド会計専門の札幌市白石区の千葉税理士事務所です。
個人事業主はふるさと納税を上手に活用すべきなんです!
建設業・理美容業・動物病院・アフィリエイターなど様々な個人事業の方こそ「ふるさと納税」を活用すべきです。
ただ、ふるさと納税については「得するらしい」というイメージが先行してしまって手続きなどがわからなくて不安という方も多いはずです。
かくいう自分も「ふるさと納税」について知らずにいましたが、調べてみると非常に面白い制度だと思いました。
ふるさと納税の本来の趣旨は次のような内容です。
子供のころに育った地域から都会に出て、都会で税金を払っているため子供のころ育ったふるさとに税収が入らなくなっています。
そこで「ふるさと納税」という制度を設けて、自分が今れ育った故郷の自治体に税収を移転することができる仕組みです。
これが「ふるさと納税」の本来の趣旨らしいです。
ただ、現時点の実態は「ふるさと納税」をすることで物産品などのお礼の品をいただくことを目的として寄付をしている方も増えています。
個人的な見解ですが自分のふるさとではなかったとしても、ふるさと納税の寄付先の経済にはプラスになる活動につながっていると思うのでお礼の品をいただくこと自体問題とは思っていません。
ふるさと納税を通じてお礼の品をいただくということは、その寄付先の企業にお礼の品の発注があるわけですので売上も上がり、雇用も生まれ経済基盤を作る役に立っているということです。
今話題のふるさと納税ですが、便利なサイトを活用することで簡単にふるさと納税が始められます。
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ふるさと納税をしても税金で損をしない仕組み
ふるさと納税をしても税金で損をしないというのには理由があります。
この仕組みを理解しないまま高額なふるさと納税をしても、社会の役には立ちますが税金は安くならないということになるので注意しましょう。
1:ふるさと納税の所得税が安くなる仕組み(ふるさと納税による所得税の節税効果)
ふるさと納税で市町村へした寄付は所得税法上「寄付金控除」というものに該当します。
ふるさと納税による市町村の寄付は次の金額の節税効果があります。
①(ふるさと納税の寄付金額-2,000円)
② 所得金額×40%
③(①と②のいずれか低い金額)×所得税の税率
※所得税率の高い人ほど「ふるさと納税」による所得税の節税効果が高くなります。
2:ふるさと納税による住民税が安くなる仕組み
ふるさと納税をすることにより、ふるさと納税をした翌年の住民税が安くなります。
ある意味で翌年分の住民税の前払的な性格があります。
ふるさと納税をした翌年の住民税から控除することができる金額は次の①と②の合計額です。
①ふるさと納税の住民税から控除される基本分
a:(ふるさと納税した金額-2,000円)×10%
b: 総所得金額×30%
c: aとbのいずれか低い金額です。
どれだけ寄付をしても、総所得金額の30%が頭打ちになります。
②ふるさと納税の住民税から控除される特例分
a:(ふるさと納税した金額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税率)
b: 住民税所得割額×20%
c: aとbのいずれか低い金額です。
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【ふるさと納税の算式からわかること】
①ふるさと納税した金額のうち所得税率を掛けた金額分、所得税で節税できる
②ふるさと納税した金額のうち所得税で節税した金額を除いた金額を住民税で前払いできる
ただし、住民税の20%を超える部分は本当の寄付で節税効果はありません。
自腹部分2,000円は節税効果がないので「自腹2,000円でお得なふるさと納税」という話が出ているわけです。
今話題のふるさと納税サイト「さとふる」ではふるさと納税が簡単に始められるようになっています。
ふるさと納税は住民税の前払い制度
ふるさと納税の計算式をみると、ふるさと納税による寄付をした翌年払う所得税と住民税が安くなるようになっています。
そう考えるとふるさと納税は税金の前払制度という側面もあるようです。
ただ、ふるさと納税で節税効果があるのは本来の住民税の20%ですので注意が必要です。
ふるさと納税はクレジットカードで寄付することも可能
ふるさと納税は現金で行うこともできますが、クレジットカードでできるものもあります。
クレジットカードを上手に活用することで12月31日ぎりぎりまで、ふるさと納税をおこなうことができます。
振込などの場合には送金に時間がかかってしまったり、銀行やコンビニにいく時間がかかったりするのでクレジットカードで簡単・便利にふるさと納税ができます。
ふるさと納税を活用して資金繰りに合わせた住民税の前払ができる
~ふるさと納税は資金繰り改善にも効果がある~
通常の住民税の納期限は次の時期です。
第1期:6月16日~6月30日
第2期:8月16日~8月31日
第3期:10月16日~10月31日
第4期:翌年1月16日~1月31日
ふるさと納税の寄付は1年間かけて自分のタイミングで行うことができます。
個人事業主の場合、住民税の特別徴収で毎月納付するのではなく第1期から第4期で分割して納税していくことになります。
年払いを除いて個人事業主は納期限が決められているので、自分の資金繰りで納税することができないのです。
納付書を使って期限前に納付することはできますが、納付金額とタイミングを自由にコントロールできるわけではありません。
ふるさと納税を上手に活用すると翌年の住民税を自分のタイミングで自分の可能な金額の範囲内で前払いすることができます。
ただし注意すべき点があります。
それは来年の住民税の20%が上限という点です。
寄付をする年の住民税を払っているのではなく、来年の住民税の20%なのです。
個人事業の場合には事業の利益が確定して翌年の住民税が確定します。
個人事業主が上手にふるさと納税を活用することで個人の資金繰り改善をすることが可能なのです。
住民税は遅れると延滞金がかかります。
(住民税の延滞金の利率:平成28年中のもの)
①納期限の翌日から1カ月以内:2.8%
②納期限から1か月後:9.1%
住民税が遅れることで延滞金を払うことになるくらいであれば、ふるさと納税で計画的に住民税の前払をしてみてはいかがでしょう?
まとめ
ふるさと納税について「よくわからない」という声をよく聞きます。
寄付の仕方も制度もわからないと不安になってしまいますよね。
実際に自分も「ふるさと納税」についてよくわからない時には「ふるさと納税」が不安でできませんでした。
しっかりとふるさと納税の仕組みと税金のつながりを理解することで。ふるさと納税を活用できます。
特に個人事業の方は上手にふるさと納税を活用することで資金繰りの改善にもつながります。
個人事業主でふるさと納税について知りたい方は今すぐご相談ください!
ご相談専用電話番号 0120-889-459
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