あなたの動物病院の採用は難しくなる?

投稿者プロフィール

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中小企業社長専門の経営コンサルタント兼税理士。
1977年生まれ、札幌出身。大手税理士事務所在籍中、税理士試験に合格。「試算表を作るだけ」の業務が中心で、経営支援に踏み込めない現状に強いジレンマを抱える。大手事務所を退所し、コンサル型の税理士事務所に入所するも思い描く支援とのギャップに苦悩。28歳の頃にお客さんゼロ・計画なしという状態で独立を決意。自分自身が事務所経営に苦しんだ経験から「経営者は孤独で、悩んでも税理士に相談しにくい」という現実を身をもって痛感。ふとしたきっかけで参加した勉強会で「税理士=税金や会計処理だけではない。経営戦略まで踏み込んでサポートできる存在でありたい」という想いを強くする。様々な経験を経て、現在は北海道札幌市白石区で「建設業や動物病院をはじめ、多業種の経営者を「数字」と「現場」の両面で支えている。単価・売上・利益向上と財務、人事・採用マーケティングのサポートを得意とする経営コンサルタント。
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札幌市白石区の動物病院の経営に強い千葉税理士事務所です。
突然ですが、あなたの動物病院のスタッフの年齢構成を思い浮かべてみてください。
5年後・10年後にそのスタッフはそのまま残っているでしょうか?
今回は動物病院の採用についてお話しします。
(目次)
1.普通の動物病院にとっての税理士とは?
2.残念ながら動物看護士の給与水準は他の業界よりも低い
3.動物病院の差別化は「ほぼ人」で決まる
4.まとめ
1.普通の動物病院にとっての税理士とは?
動物病院の方にとって税理士事務所は税金対策のためでしょうか?
ほとんどの動物病院の方にとって「経理屋」・「節税屋」というのが税理士事務所へのイメージかもしれません。
実際に税理士の固有業務というと税金に関するものとそのための経理関係ということになります。
ですから、動物病院の経営について話をしないというのはスタンダードです。
数字は税金のための決算予測のための管理ということになります。
しかし、経営的に重要なことは数字に表れる前に起こっている事実なのです。
経営において重要なことは「人」「もの」「カネ」といわれますが、現代においては人の採用がものすごく難しくなっています。
ある意味インフレ率が高いのは「人」といっても過言ではありません。
今あなたの動物病院のスタッフは何名で年齢は何歳でしょうか?
ここから5年・10年後にスタッフの年齢構成と給与体系はどのようになっているか考えてみてください。
今の確定申告や法人決算申告書に書いてある数字からは見えない経営リスクが見えてきます。
このような観点から経営の打合せをしているから私たちが経営に取組みたい動物病院に選ばれているのです。

2.残念ながら動物看護士の給与水準は他の業界よりも低い
動物看護士の方の給与水準は他の業界から比べて低いと感じることが多いです。
専門学校を卒業してから動物病院に就職されますが、終身その動物病院に勤続するという流れではなく途中で離職されるケースが殆どです。
これが業界的な流れになっているのかもしれませんが、今後若い労働力は非常に貴重なものになります。
それゆえ、同業他社との人材の奪い合いではなく異業種との人材獲得競争に入っていきます。
業界の専門性から他の業界から動物病院の業界に入ってくることは相当難しいのが現状です。
あなたの動物病院が現在のスタッフを確保し続けること、新しい人を採用することができるかどうかが会社の将来を変えてしまいます。
あなたの動物病院の給与水準は他の業界に比べて高いですか?低いですか?
もしも、低いのであれば現在のスタッフの維持も難しいだけでなく、新規採用が難しい状況になっている可能性が高いです。

3.動物病院の差別化は「ほぼ人」で決まる
「あなたの動物病院の特徴は何ですか?」と質問した時に明確に他社との差を話せる動物病院ばかりではありません。
一般的に入っている機械設備関係は新しい・古いということはあっても性能として大きな差はないというのが一般的だと思います。
実際に飼い主目線で見ても、普段の動物病院選びを専門性で選んでいることはほぼないと感じます。
選ぶ理由は「近いから」「待ち時間が多くない」「対応が良い」ということです。
実際に病気になってしまったときには、その専門医を探すということをする飼い主もいますが、そうではない飼い主の方もいます。
つまり、動物病院選びは「その飼い主にとっての立地×人」で決まるといえます。
飼い主にとっての立地というのは、実際の距離ではなく心理的な距離といってもよいと思います。
駐車場が止めにくい・待ち時間が長い・診察が雑など不満と感じることは、ほぼ人間心理そのものです。
人の対応が動物病院選びに影響しています。
AIなどの導入で効率化されるのは、作業の部分であり、選ばれる理由にはならないのです。
良い人を採用していくために、あなたの動物病院は何をしますか?
もしかすると接客がよいスタッフは給与・待遇面を含めて異業種に流出しやすくなっているかもしれないのです。
動物病院経営を考えるうえで、売上・利益を上げてスタッフの待遇改善に取り組む動物病院と、今の損益だけを見ている動物病院ではこの先の集客・顧客維持というところで差が出てきます。
節税よりも将来に対する投資をするために、売上・利益を増やすという考えを持たないと人財問題から長期的に売上ダウンが起きてくることになります。
良い人材を確保して経営を安定させるという視点で経営を考える動物病院にとっては利益計画とマーケティングの情報が役に立つのです。
4.まとめ
以前の動物病院は節税が一番重要な課題でした。
しかし、現在は動物病院マーケットは縮小傾向が進み、飼い主の高年齢化が進んでいます。
スタッフ採用という視点で見ても若手の労働人口の減少は今後も進んでいきます。
働くということだけにフォーカスすると異業種と人材の取り合いが激しくなります。
動物病院を長期的に安定させていくためには、今以上に人の問題の影響は大きくなっていきます。
現時点で給与面では優位に立ちにくい構造の動物病院はスタッフ採用の難易度があがり、離職者が出ても補充できないということになりかねません。
現在の損益改善を利益計画・マーケティングに取組むことで真剣に考える動物病院が増えているのはこのことを実感されているからでしょう。
将来にわたって経営的に考えていきたいという動物病院の方は今すぐご相談ください。(℡:011-858-7007)