札幌市白石区の経営計画コンサルタントの千葉です。千葉税理士事務所は経営に取り組む税理士事務所です。
今回は飲食店が陥りやすい問題を考えてみましょう。
節税したいほど利益を上げる飲食店にする方法を考える
飲食店というと大きく利益を上げることが非常に難しい業種です。
家族で飲食店を経営されている方から複数店舗を経営されている方など規模は様々です。
小規模で飲食店を経営している方にとっては、利益を生み出すことさえ難しい業種になりつつあります。
今回は飲食店で利益を上げる方法を考えるきっかけになればと思います。
(目次)
1.何が原因で今の状況なのかを考える
2.今の売上と値段をみつめる
3.税務署は利益率が好き
4.まとめ
1.何が原因で今の状況なのかを考える
突然ですが、仮に私たちに相談いただくとして「今週中で2時間程度お時間をいただけますか?」と言われたらどう思われますか。
この質問に「いきなり今週中といわれても無理」という方と「時間を作っていきます」という方に分かれます。
飲食店の方にとって今の状況を冷静に考える時間がないと思っている方も多いと思います。
しかし、今の状況を冷静に考える時間がなければ改善する時間はもっとないはずです。
今のは極端な話ですが、思い切った決断をしなければ状況を変えるきっかけにはならないのです。
日々の業務に没頭していると、現状を分析することがないまま数年たっている会社も多いと思います。
・日々の売上と月別の売上
・来店客数
・材料費などの変動費
・人件費
・その他の費用
・利益
これをしっかりと把握している会社とそうでない会社があります。
飲食店の方は他の業種に比べてここら辺の数字を把握されている方が多い気がします。
それだけ数字を気にしながら店舗運営をされているのだと思います。
これらの数字を把握しているのであれば、なぜ今の状況なのかを考えるだけです。
考えることをしなかった結果、状況が変わっていないのです。
2.今の売上と値段をみつめる
毎月の試算表や決算書をしっかりと見てみましょう。
今月の売上は○○万円・年商○○万円ということがわかります。
そこで質問です。
売上とはなんでしょう?
どのように売上は決まっているかを改めて考えてみましょう。
決算書や毎月の試算表を見ると○○万円としか記載されていません。
これは積み重ねの結果です。
売上=単価×数量で決まります。
つまり、客単価×客数で決まっています。
客単価は商品単価の集合体です。
自社の商品値付けが売上の元です。
低単価で勝負している飲食店は客数が集まっていなければ売上が低下します。
客数で補うためには従業員さんの数が必要になります。
低価格にすることで本当にお客様は増えていますか?
目標とすべきものにとって自社の値付けが本当に良いのかを考えてみましょう。
3.税務署は利益率が好き
利益とは何かなんてわかっているという声が聞こえてきそうです。
確かに、みんな利益は何かをわかっています。
一般的には次の算式で計算されます。
利益=売上ー仕入ー経費
当たり前の算式です。
税理士さんと毎月打ち合わせをしていると粗利や税引前利益などの話をすると思います。
この利益をみて、利益率の話などをします。
果たして利益率は絶対的に大切でしょうか?
飲食店の税務調査などで税務署は利益率を問題視してきます。
ただ、これは税務署側の勝手な話です。
店舗の経営には関係ない話です。
一番大切なことは利益率ではなく、利益そのものです。
利益がなければ利益率が良くても赤字です。
資金ショートまっしぐらになります。
だからこそ、どうやって利益を出すかを考えることが経営者の仕事です。
経営者が方向性を決めて初めて現場で改善が行われます。
4.まとめ
私たちは飲食店のお客様がよりよくなってほしいと考えています。
飲食店の経営者の方は売上・利益に敏感な方が多いです。
しかし、店舗の経営改善となると急にストップしてしまいます。
最近では広告宣伝費が高い業種になっています。
さらに消費税の軽減税率導入によって経理コストも上がっています。
本気で利益を出すための施策を考えていかなければ、利益はどんどん減っていきます。
経営体質の改善には時間がかかります。
今回は考えていただくきっかけになればと思います。
本気で経営改善をお考えの方は私たちにご相談ください。