白色申告の個人事業主が確定申告をするためには経理をしなければなりません。白色申告の個人事業でも帳簿をつける場合にどの会計ソフトがよいか迷ってしまいます。今回は弥生会計シリーズを題材に経理の仕方をまとめてみました。
白色申告のための弥生会計の使い方~初めての「やよいの白色申告オンライン」~
弥生会計・MFクラウド会計専門の札幌市白石区の千葉税理士事務所です。
白色申告の経理に便利な会計ソフトの弥生会計シリーズ「やよいの白色申告オンライン」の経理方法はどうなっているのでしょう?
実際に初期設定から日々の経理の入力方法までをご紹介していきます。
やよいの白色申告オンライの設定手順:初期設定
やよいの白色申告オンラインの登録をすると最初に初期設定を行う必要があります。
やよいの白色申告オンラインでは、事業所得と不動産所得の確定申告のための経理ができます。
①一般にチェックを入れよう(事業所得の帳簿入力のため)
個人事業は事業所得に該当するので、「一般」にチェックマークを入れます。
個人事業の具体例として列挙されているものは、「製造業・卸売業・小売業・サービス業その他の事業から生ずる所得」と画面上出てきます。
これ以外にも飲食店・理美容業・アフィリエイト(事業として行っている場合)・動物病院・建設業・行政書士・司法書士・弁護士なども事業所得に該当します。
②不動産所得があれば不動産業にもチェックを入れる
不動産所得がある場合には事業所得だけと提出書類が異なるので「不動産業」にチェックを入れます。
不動産所得は、マンション・アパート・駐車場の賃貸をおこなっている場合です。
やよいの白色申告オンラインで消費税設定はどこでするの?
白色申告の事業主でも消費税の関係する人はいます。
通常の弥生会計ややよいの青色申告の場合は初期設定で消費税設定をするのですが、やよいの白色申告オンラインの場合は初期登録画面では消費税設定が出てきません。
どこで消費税に関する設定をするのかというと、画面の左タブの「全体の設定」の中でおこないます。
全体設定の中の「消費税の設定」を押すと次の個所を選択することで消費税設定変更できます。
①設定する年度:入力する年度を設定します
②消費税の申告義務:ありを選択すると細かく設定が出てくる
デフォルトでは消費税の申告義務が「なし」に設定されています。
「あり」に設定すると、課税方式・仕入税額控除を選択する画面になります。
③本則課税の場合の設定
a:課税方式:一般(本則・原則)を選択
b:仕入税額控除:「比例配分」か「個別対応」を選択
比例配分方式を選択した場合には、2年以上継続して適用した後でなければ個別対応方式に変更できないので注意してください。
消費税の計算の有利不利などについては判断が難しいので税理士さんに相談しましょう。
c:経理方式:「税込」か「税抜」を選択
売上や経費・固定資産を購入したときの経理を消費税込みで経理する場合には「税込」を選択します。
売上や経費・固定資産の取得価額を税抜で経理したい場合には「税抜」を選択します。
d:消費税端数処理:「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」から選択
消費税の端数処理の計算方法です。
1円未満の端数が出たときに切り捨て・切り上げ・四捨五入の中から選択します。
④簡易課税の場合の設定
a:簡易を選択
b:簡易課税事業区分の選択
事業の中の取引でメインになる取引業種を選択します。
第一種:卸売業
第二種:小売業
第三種:製造業
第四種:その他の事業
第五種:サービス業
第六種:不動産業
c:経理方式:税込か税抜を選択
簡易課税制度を選択している場合には一般的には簡易課税制度を選択することが多いです。
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やよいの白色申告オンラインの口座情報設定方法
左タブの口座・カードの設定を選択します。
①預金口座の設定:
「金融機関をタブから選択する」なければ「自分で金融機関名を入力する」
預金口座は複数あることが多いですね。
預金口座を複数登録するには、「行追加」を押して登録金融機関を増やすことができます。
②クレジットカードの設定:
カード会社名を選択する
クレジットカードが複数ある場合には「行追加」で登録クレジットカードを増やすことができます。
③電子マネー・現金の設定
:waon・nanaco・PASMO・Suicaなどはここで設定
複数の電子マネーがある場合は「行追加」で追加していきます。
やよいの白色申告オンラインの取引先の設定
画面左の「取引先の設定」をクリックして登録をしていきます。
「かんたん取引入力」で経理をしていくときに「取引先」を入力することになります。
ここで取引先を登録しておくと後々楽になります。
よく使う取引先はここで最初に登録しておきましょう。
やよいの白色申告オンラインの勘定科目の追加方法
画面左の「科目の設定」をクリックして登録をしていきます。
①科目を追加
勘定科目を追加する場合には、「科目を追加」で新しい勘定科目を作っておきます。
簿記の教科書に載っているものだけでなく、自分でわかりやすい科目を作成することもできます。
例えば飲食店で他店の飲食店で飲食をして調査する場合には「調査費」という勘定科目を追加することもあります。
②補助科目を追加
補助科目とは「勘定科目」の中に枝を作ることをいいます。
売掛金(ツケで売った分)の相手先など細かく残高を管理する必要のある時には管理したい勘定科目の中に補助科目を設定しておきます。
経理を効率的に管理するためには「補助科目」を上手に活用しておかなければ損をします!
さきほど設定した預金通帳やクレジットの種類などは「補助科目」になります。
登録時に「預金口座の設定」や「クレジットカードの設定」で登録したものは自動的に補助に追加されています。
やよいの白色申告オンラインの勘定科目の残高設定
新規開業で白色申告の場合にはここは登録の必要がない可能性があります。
前年以前から個人事業をしている場合には、この「残高設定」をしておく必要があります。
現金や普通預金の1月1日時点の残高を登録することで経理のミスが起きないようにチェックができます。
高度なメニュー:固定資産の登録
店舗併用住宅や自動車・パソコンなどの固定資産を事業に使い始めるときには「固定資産の登録」をしておきます。
この固定資産の登録には「固定資産の登録」と「繰延資産の登録」の2種類ができます。
固定資産の登録作業は簡単にできるます。
きちんと固定資産の登録ができれば資産の管理が簡単にできるので非常に重要な機能です。
注意点:自動車や建物などの場合には固定資産の金額に含めるものと含めないものを自分で確定させていかなければなりません。
自動車や建物などの場合には、本体の金額と諸費用というものがでてきますので諸費用の取り扱いを間違わないようにしましょう。
やよいの白色申告オンライの日々の経理:かんたん取引入力で取引入力
自分で経理をしていくためには「かんたん取引入力」というタブをクリックして経理を開始します。
新規登録で日々の経理を登録開始!
①取引日:レシートや領収書の日付を入力します
②科目:「経理経験のある人」と「経理経験がない人」で使い方が分かれる項目
(経理経験がある人の使い方)
簿記経理がある人はここで勘定科目を入力すると近い科目が表示されるので該当するものを選択します。
(経理経験がない人の使い方)
科目の項目の横には▼マークがついています。
この▼マークを押すと様々な「勘定科目」と「内容」が表示されます。
経理経験がない方の場合には領収書やレシートをみて、該当する項目を選ぶことで「勘定科目」が決定されます。
例えば事務所家賃を支払った場合であれば、「家賃、月決め駐車場代」という項目を選ぶと「地代家賃」と科目が決定されます。
③摘要:レシートや領収書の具体的な内容を記入する
摘要とは具体的な内容についての記載です。
例えば「1月分家賃」・「打ち合わせ」・「材料仕入」などの具体的な内容を入力しておきます。
経理日と実際の現金支払い日がずれる場合には、この摘要に「○月○日」と記載しておきます。
④取引先:取引先には「支払い相手先」を記入する
通常の弥生会計の会計帳簿の入力には取引先と適用を区分する項目がありません。
やよいの白色申告オンラインの場合には、摘要と別に取引先の入力箇所があるので、取引先名は「取引先」に入力することができます。
例えば、「○○商店」」・「○○株式会社」などのように記録しておきます。
⑤金額:領収書やレシートの金額を入力する
割り勘の場合やレシートの中にプライベートのものがある場合には、事業に関係のあるものだけの金額を入力します。
⑥入力が終わったら登録ボタンを押して登録する
これを繰返して経理を進めていきます。
プロからみた「やよいの白色申告オンライン」の感想
やよいの白色申告オンラインはスマート取込みがメインの会計ソフトの気がします。
日々の経理だけをみると「やよいの青色申告」や「弥生会計」の方が圧倒的に経理しやすい作りになっています。
高速入力ができるという点では「やよいの白色申告オンライン」よりも「やよいの青色申告」や「弥生会計」の方が優れています。
ウインドウズパソコン以外のマックなどでも経理できるという点は評価できるのですが、使いやすさの点ではパッケージソフトの方が入力しやすいと感じました。
スマート取込みは対応ブラウザーが限られている点が残念
スマート取込みを使おうとすると「Microsoft Internet Explorer11」「Mozilla Firefox」でなければエラーが出てしまいます。
「Google Chrome」ではスマート取込みができません。
スマート取込みで自動的に預金口座情報やクレジット情報を取り込む場合には、やよいの白色申告オンラインは効率的に経理ができることになります。
まとめ
やよいの白色申告オンラインはスマート取込みを中心に使わない場合にはパッケージソフトを購入して経理をしていく方が効率的です。
自動経理が行われている場合でもしっかりと自分で経理内容が正しいかを確認していかなければ間違いが発生してしまいます。
経理や確定申告について不安がある場合には弥生会計に精通した税理士さんに相談していくことをお勧めします。
やよいの青色申告オンラインの申し込みはこちらをご覧ください。
やよいの青色申告オンライン
千葉税理士事務所の弥生会計に関する取り組み~弥生会計の経理専門税理士事務所~
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弥生会計は最初の経理が一番大切です。
最初に税理士事務所できっちりと経理しておくことで翌年以後自分で経理する場合にも格段に簡単になります。
税理士事務所では効率的に経理ができるように弥生会計の便利機能をたくさん使っていきます。
そのためお客様が後日自分で経理する場合にも経理の時間が短縮化することができます。
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