札幌市白石区のMFクラウド会計・弥生会計専門の千葉税理士事務所です。弥生会計や「やよいの青色申告」を自分で購入して経理を始める方も多いと思います。便利な会計ソフトで経理ができるなら問題ないと思うかもしれません。実は、会計ソフトの中では使いやすくても節税ができるとは限らないのです。
弥生会計を買ったけども税理士さんに頼んだ方が良い理由とは【節税の効率とは別】
個人事業を開業した人や会社設立をして株式会社や合同会社を設立した人の中には「税理士さんいらず」を目指して開会ソフトを選んだ方も多いはず。
もしも、10年前に私が個人事業を開業したり会社設立をしたら「じぶん経理」ができるのであれば「税理士さんを頼まない」でコストを削減したいと思ったかもしれません。
税理士さんを頼むと、個人事業の方で「月2万円」・株式会社や合同会社などの法人の方の場合「月3万円~」くらいの税理士顧問料がかかります。
自分で経理ができれば毎月2万円・3万円という経費を節約できるはずなのです。
開業当初は「税理士さん=経理の代行屋」と考えてしまうので、毎月のコストは月2万円・3万円はもったいないと感じます。
会計ソフトを購入すれば「正しい帳簿ができるはず」なので税理士さんがいなくても確定申告や法人決算が終わると思ってしまいます。
実はここに大きな間違いが起きてしまうのです。
今回は「弥生会計を購入したけども税理士さんに頼んだ方がよい理由とは」を考えてみましょう。
(目次)
1.税理士さんに頼むメリットは「経理代行ではなかった」
2.弥生会計でできることと「使える」は別
3.弥生会計で経理ができても節税はできない理由とは
4.まとめ
1.税理士さんに頼むメリットは「経理代行ではなかった」
会計ソフトを購入すると経理や確定申告が自分でできるから「税理士いらず」と考える人がいらっしゃいます。
これは経理と税務申告書の作成が税理士のメインの仕事と思っている場合です。
実際には経理と税務申告書の作成は一部にすぎません。
税理士さんの仕事には次のものがあります。
①経理代行
②確定申告書の作成などの税務申告書業務
③税務相談や節税アドバイス
④資金繰り相談や経営相談
⑤ビジネスマッチングや経営情報の提供
これ以外にも給与計算や経営者の人向けの勉強会など様々な情報提供をおこなっていたりもします。
経理代行や確定申告書の作成業務は、税理士の仕事の本当の最低限度の部分になります。
税理士さんと上手に付き合っている会社は税理士さんから「業界情報」や「節税情報」「銀行融資情報」など様々な経営情報をもらっています。
税理士さんはたくさんの業種のお客様に伺って、様々な情報を知っているので経営に役立つ経験をたくさん持っています。
経営者の人脈も多いため、「○○がしたいので、△△ができる人を紹介してほしい」と頼むと紹介してもらえることも多いのです。
2.弥生会計でできることと「使える」は別
弥生会計でできることは商品説明を見てもわかるようにたくさんのことができます。
一般的に使う部分は普通に会計帳簿をつけることになりますが、これだけではありません。
これ以外にも便利な機能としては次のものがあります。(プロフェッショナル版に限られるものもあります)
①部門別管理
部門別管理は複数の店舗を経営している場合や社内で事業ごとに損益などを管理できます。
ただし、帳簿を入力する時に部門ごとに経理をするので手間がかかります。
しっかりとした経理専門の人がいない場合には無理があります。
②減価償却資産管理
個人事業主でも法人でも自動車やパソコンなどの固定資産があります。
この固定資産を登録しておくことで、その年の減価償却費などを計算できる便利ツールです。
個人事業主の場合には確定申告書の減価償却明細も作ることができます。
③手形管理
建設業や資材販売の会社に多い受入れ手形を管理するツールです。
手書きやエクセルで手形を管理している会社もありますが、弥生会計の中で手形もしっかりと管理できます。
④資金繰り
資金繰り管理ツールを設定することにより、会計帳簿をつけることで自動的に資金繰り表を作成することができます。
上手に活用すると簡単に資金繰りが「見える化」することができます。
⑤経営分析 など
会計帳簿の内容から自動的に経営分析指標を出してくれます。
経営指標の意味を理解していれば、役立つツールですが個人事業主や一般的な法人では使っていないほうが多いと思います。
弥生会計でできることは多いのですが、これらをすべて使いこなすことは税理士さんでも難しいと思います。
個人事業主の方や法人経営者の方で経理を自分や家族がおこなう場合には、用途に応じて使う部分だけを理解することでも十分です。
一般的には経理を効率的にして税金計算の元を正確に、早く作ることがメインになります。
弥生会計でできること全てを覚えるのではなく、自社にとって必要な部分だけを覚えることで楽しく、簡単に経理ができるようになります。
3.弥生会計で経理ができても節税はできない理由とは
弥生会計は「よくできた会計ソフト」です。
税理士から見ても売上規模が大きくても小さくても対応できる会計ソフトだと思います。
売上が大きいといってもどれくらいと疑問に思われるかもしれません。
売上が5億円を超えても弥生会計で経理をすることは十分可能です。
個人事業主が弥生会計で経理をすると「手書きで帳簿をつけなくてよい」という点が便利です。
手書きの帳簿の場合には、「あちこちに同じ内容を記載する」という手間がかかります。
それゆえに書き間違いや記載漏れがおきて帳簿が完成しないという問題が発生するのです。
会計ソフトを使うことで家計簿感覚やエクセル感覚で入力するだけで「会計帳簿」が出来上がるので楽です。
これは、弥生会計でできることです。
弥生会計でできること=時短経理
個人事業主にとって一番興味のある「節税」をすることは「弥生会計の使い方」とは全く関係のない部分になります。
4.まとめ【弥生会計を買っても税理士さんに頼んだ方がよい人とは】
弥生会計を購入しても税理士さんを頼んだ方がよい人は次の人です。
①弥生会計だけではできない節税相談をしたい人
②税務調査が不安なのでしっかりと税理士さんに見てもらいたい人
③経理や確定申告に不安がある人
④経営者の不安を話したい人
⑤色々な人・情報を紹介してもらいたい人
弥生会計では「経理の時短」ができます。
ただし、税務に関する知識をつけなければ「節税」や「資金繰り」ができません。
税理士さんに頼むのは確定申告や経理だけではなく、税金対策や情報交換などビジネスを発展させるビジネスパートナーなのです。
今の税理士さんは気軽に話せる人もいるので相談してみましょう。
千葉税理士事務所は気軽に話せる税理士です
私たちは「気軽に色々な話ができること」を目指しています。
「こんなことを聞いてもいいの?」と思うことを聞けないことは損です。
税理士はよく「先生」と呼ばれることがありますが、皆さんと同じビジネスマンです。
税務署よりもわかりやすく丁寧にお話しすることが税理士なのです。
そして、お客様のビジネスに役立つ情報を持つことが税理士としての価値になると思います。
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