税理士は節税で選ぶことが正しいのか?【自分に合った会計事務所選び】

税理士探しをするときに節税に強い会計事務所を選ぶ人も多いと思います。果たして自分に合った税理士を選んでいるのかをしっかりと考えておきましょう。

税理士は節税で選ぶことが正しいのか?【自分に合った会計事務所選び】

税理士の仕事は節税だと思っている個人事業主の方や法人経営者がいます。

確かに税理士の代表的な仕事は節税です。

同じ経営状況であれば税金が多いよりも、少ない方がよいと感じるのは自然なことです。

ただし、節税だけを考えていると経営上よくないことも多いのです。

なぜ節税だけを考えすぎるとよくないのかを税金の仕組みとともに考えていきましょう。

一番わかりやすい節税は利益を小さくすること【本当は難しい経営判断】

個人事業主や法人の代表者が気にする税金は主に利益に対して税金が決まってくるものです。

利益が大きければ大きいほど納める税金が高くなるということになります。

そこで一番簡単な節税は利益を小さくすることが起きてきます。

利益は次の算式で計算されます。

利益=収益-費用

つまり、利益を小さくするということは収入を減らす」のか費用を大きくする」ことになります。

個人事業でも法人でも収入を減らすという手法をとることは少ないので、経費を多く使うことで利益を圧縮することになります。

税理士さんがついていないケースでも税理士さんがついているケースでも最も多く利用される節税方法です。

 

利益が大きくなると税金が高くなる種類の税金

利益が大きくなることで税額が大きくなる税金は次の通りです。

つまり、利益を小さくすることが節税につながりやすい性質の税金といえます。

・所得税

・法人税

・事業税

・住民税

利益と関係なく税金が高くなる種類の税金

利益と別な計算方法によって税金が決まるので、節税が難しい種類の税金といえます。

・消費税

・固定資産税

・償却資産税

経費を使えば税金が安くなるというのは、節税できる税目が全部に効果的というわけではありません。

経費を使う節税が危険な理由【利益を小さくすることがベストでないことも】

利益を小さくすることで節税ができることは間違いありません。

ただ、全部の税法に対して効果的な節税にならないということも押さえておきましょう。

今回は一般的に節税というと経費を使うというケースが多いのですが、経営上の副作用があることもしっかりと理解しておきましょう。

①経費になると思ってなんでも買ってしまった

②経費を使いすぎて納税資金が足りなくなった

③利益を潰しすぎて銀行融資が受けられなくなった

①経費になると思ってなんでも買ってしまった

利益が大きくなると経費を使いたくなります。

一生懸命頑張ってきたのだから経費を使いたい気持ちはよくわかります。

私も会社の成長に役に立つ経費であれば使っても問題ないと思います。

ただ、「利益がでているのなら」と考えて使いたくなる経費は投資効率の悪い経費の可能性が高くなります。

利益がでているなら「とりあえず」という気持ちになってしまうからです。

こうなってしまうと、会社に関係のないものまで経費に入れてしまう方がいらっしゃいます。

税理士さんに頼んでいる方の場合には、線引きがあることが多いのですが自分で経理をして税務申告をしている方には経費の認識が間違っている方も多く見受けられます。

個人事業の場合、売上が伸びているにもかかわらず利益が伸びていない場合などは税務署側から見ても「あれ?」と感じ税務調査を誘発する可能性があります。

②経費を使いすぎて納税資金が足りなくなった

個人事業の方や法人設立後数年目という方に多いケースかもしれません。

起業したて1年目は赤字になってしまうこともあります。

利益がでて納税をするという経験がすくないため、利益がでてくると納税に対する心理的な抵抗が出てしまいます。

そこで納税額が抑えられるならと経費を使うケースがあります。

利益がでていることで慌てるのは決算期が近くなってからです。

一気にまとまった経費を使ってしまうので、支払いが高額になります。

仮に300万円利益がでているからといって、300万円の経費を使うと手元からお金が無くなります。

税率が20%くらいであれば、300万円に対する納税は60万円です。

節税といって多額の経費を使うことで手元から300万円がなくなるのですから、会社の資金繰りが悪くなってしまいます。

しっかりと経費になるものでお金を使っていればよいのですが、経費にならないもので出費をしてしまっている場合にはお金がないのに納税だけ高額ということにもなってしまいます。

特に税理士さんがついていないケースでは、経費にならないものに多額の出費をしてしまっていることもあるので注意しましょう。

③利益を潰しすぎて銀行融資が受けられなくなった

会社が成長してくると運転資金融資や設備資金融資を受けたいと感じることがあります。

会社の成長期はお金があれば投資をすることで、さらに成長できるタイミングだからです。

経営のコツもつかんできている時期ですから、人脈や情報も増えてくるのでチャンスに出会う機会も多いのです。

仕事を頑張るほど売上も利益も増えてきます。

利益がでると税金も増えてくるので節税をしようと経費を使います。

計画的に利益処分をしていない場合には、利益を潰しすぎてしまうことも珍しくありません。

その結果、銀行融資を打診した段階で融資を断られたり、融資希望額を減額されてしまい中途半端な投資しかできなくなってしまいます。

千葉税理士事務所は儲けることを応援する税理士です

節税をすることは重要です。

会社の経営上、税金もコストになるわけですからしっかりと管理していく必要があります。

国や地方も取引先ですから、支払いが遅れることで良くないことが起こります。

会社に見合った税金でなければ、会社も税金を払いきれないということになるわけです。

そういう意味でしっかりと節税をして税金をコントロールしていくことは重要なのです。

ただ、節税だけを主張することには疑問があります。

会社や経営者にとって一番重要なことは節税ではないと考えているからです。

会社や経営者が一番つらいことは「お金がないこと」だと思います。

つまり、会社は税金で潰れることはありません。

お金がないから潰れたり、雰囲気が悪くなるのです。

千葉税理士事務所はお客様が「稼ぐこと」「儲けること」が重要と考えています。

だからこそ、お客様のビジネスパートナーとして情報提供や事務サポートを頑張っていく税理士です。

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