札幌市白石区のクラウド会計専門の千葉税理士事務所です。飲食業の方は法人化するのによいタイミングがあることをご存じでしょうか?今回は飲食店を法人化させるポイントを見ていきましょう。
飲食店を法人化させるポイントとは?【税理士さんを頼むポイント】
飲食店を含め事業を開業する場合に個人事業から開業するケースが多いことをご存じでしょうか?
これは消費税の免税期間を上手に使った節税ができるというだけではありません。
法人設立の場合、会社設立コストが高いことと会社経営で最低コストが高いという点があるためです。
法人を作った方が節税ができる方法は増えますが、経営コストは上がっていくケースが多いのです。
そのためコンパクト経営からスタートする場合には、個人事業で飲食店を開業するケースが多いのです。
飲食店も売上げが上がり経営拡大を目指す段階になると、求人広告など人材確保の必要性も出てきます。
その段階で個人事業主よりも法人の方が有利と感じるケースもでてきます。
しかし、簡単に法人化や法人での飲食店スタートは経営が難しくなることがあります。
今回は飲食店を法人化させるポイントを考えてみましょう。
(目次)
1.飲食店の個人事業と法人の大きな違いとは
2.飲食店開業は個人事業スタートの方が有利
3.規模が大きくなってからの法人化は注意が必要
4.まとめ
1.飲食店の個人事業と法人の大きな違いとは
飲食店を個人事業で行っている経営者と法人で行っている方では注意しているポイントが異なっています。
(使ってよいお金が異なる)
①個人事業の飲食店の場合
個人事業主の場合には「売上-経費-借入金返済-税金」が自分のお金ということになります。
赤字であれば税金も発生しなければ国民健康保険料も安いということになります。
②法人飲食店の場合
ところが飲食店を法人化した場合には全く別問題になります。
a:経営者個人の使ってよいお金
飲食店が法人ということは、原則として経営者の生活費は役員報酬の範囲内で行う必要があります。
会社としてもお金と経営者のお金は全く別物という管理が必要になります。
b:法人として使ってよいお金
会社としては「売上-経費-借入金返済-税金」で残ったお金は会社の資産ということになります。
(社会保険の加入義務)
①個人事業の場合
飲食業の場合、個人事業の場合には社会保険の強制適用はありません。
経営者を含めて国民健康保険・国民年金ということになります。
国保は所得が高くなればすぐに最高額(40歳未満で77万円・40歳以上で93万円)になってしまいます。
2人世帯の場合、世帯所得が645万円を超えると国保はMAXということになります。
所得が645万と聞くと大きく感じるかもしれませんが、借入金の返済や所得税・住民税など支払うべきものを払うと手取りはそれほど多くないのが実情です。
国民年金は平成30年度の場合16,340円/月となります。
1年間の国民年金保険料は196,080円ということです。
個人事業主の場合の国保MAX+国民年金で966,080円(40歳未満)・1,126,080円(40歳以上)ということになります。
②法人の場合
法人の場合には社会保険に加入する義務が発生します。
経営者だけでなく、一定の時間数を超える従業員さんについても社会保険料の負担が発生します。
人件費の大きな飲食店の場合、社会保険料の負担も大きな固定費として考えておく必要があります。
その一方で従業員さんの福利厚生面は大きくアップします。
求人活動などで有利に働くというメリットもあります。
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2.飲食店開業は個人事業スタートの方が有利
建設業など得意先が大手になる場合には、法人でなければ取引しないということがあります。
しかし飲食店の場合、取引先との関係性から法人として改行しなければならないケースは少なくなります。
飲食店の場合、個人事業主として事業開始して経験を積むことができる利点を使うことができます。
個人的な見解としては消費税の免税機関を上手に活用しながら個人事業を2年から3年おこなった方が資金的に有利になることが多いと思います。
3.規模が大きくなってからの法人化は注意が必要
個人事業を法人化する場合や法人で起業した場合、2年間は消費税がかからないと思っている方が多いと思います。
ところが一定の要件に該当してしまうと、2年目から消費税を納税しなければならない規定があるのです。
通常は2年間消費税がかからない期間(免税期間という)があるのですが、規模が大きくなってから法人化した場合には免税期間が短くなってしまうケースがあるので注意しましょう。
(消費税の免税期間が2年取れないケース)
次の両方の条件を満たした場合には、免税期間は1年になります。
①開業後6カ月間の売上が1,000万円を超えている場合
②開業後6カ月間の支払い人件費が1,000万円を超えている場合
次の個人事業の飲食店の方は法人化の際に注意しましょう。
①人件費が多い飲食店(人件費が年間500万円以上)
②個人事業の利益が700万円以上の飲食店
③専従者給与を支給している飲食店
半年間の売上が1,000万円を超えるということは、年間売上が2000万円前後で引っかかる可能性があります。
個人事業飲食店を法人化させる時期によっては繁忙期が前半に来てしまうケースもあります。
支払い人件費1,000万円の要件は正社員だけではなく、パート・アルバイトの人件費も含まれます。
個人事業時代に青色事業専従者として専従者給与を支給している場合、法人になった後の家族への給与も対象になります。
さらに、社長自身の役員報酬も支払い人件費に含まれるので注意しましょう。
個人事業の利益が大きく、かつ、人件費が多い飲食店が法人化した場合には2年目から消費税を納めなければならないケースもあるので事前の対策が必要になります。
4.まとめ
飲食店で改行する場合には個人事業の特性を最大限活用してから法人化する方が有利です。
個人事業の飲食店でも規模が大きくなってから法人化すると消費税の免税期間が短くなるケースがあるので税理士さんに事前に相談しておくことが重要です。
飲食店の経営や税金に詳しい税理士さんに相談することで上手に節税ができるケースがあります。
千葉税理士事務所は飲食店サポート
千葉税理士事務所では飲食店の経理代行・確定申告・税務調査対応などもしっかりとサポートしております。
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①個人事業の飲食店で開業して5年以内の方
②飲食店を法人化しようと検討している方
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