札幌市白石区の経営計画コンサルタントの千葉です。赤字のほうが良いという話を聞いたことがある方も多いかもしれません。
しかし、本当は黒字にしていないと会社は大変なことになります。
今回は今すぐに経営改善をした方がよい理由を考えてみましょう。
今すぐ経営改善をした方が良い理由とは【経営計画コンサルタント】
消費税率が10%になったことで景気の腰折れが心配されています。
消費税率8%の時の教訓から、キャッシュレス決済ポイントの付与や軽減税率の発動など景気対策もしています。
それでも消費税率のアップは消費マインドにとってプラスにはなりません。
特に北海道の場合には、ITバブルなどの時代を含めて景気が良かったという実感のない方も多いはずです。
景気が悪いことで会社の体力は徐々に削られ続けています。
Aiの影響も出てくる中で、経営者は今すぐ経営改善をすべきです。
今回は今すぐ経営改善をした方がよい理由とどうしたらよいかを考えていきましょう。
(目次)
1.会社が赤字になることで起きること
2.売上減少局面で赤字になりそうな会社の注意点
3.節税を考えている会社の注意点
4.まとめ
1.会社が赤字になることで起きること
個人事業の赤字は生活ができないことを意味します。
法人の場合には役員報酬の範囲内の赤字であれば、耐えうる赤字という場合もあります。
「赤字の会社には税務調査が来ない」という話を聞いて赤字にしている法人もあると思います。
しかし、赤字は赤字です。
赤字になることで会社に起きていることを真剣に考えてみましょう。
①会社の資金が底をつく
②資金調達が難しくなる
③人材確保ができなくなる
④社員の離職が発生する
⑤収益力が著しく低下する
会社が赤字という場合には、通常事業がうまくいっていないことを意味します。
事業を始める人に損をしたくて始める人はいません。
しっかりと、売上を上げて会社規模を拡大していくことを目標としているはずです。
ただなんとなく会社をしている場合には、経営ではなく趣味になってしまいます。
趣味にしてはギャンブルよりもリスクの高いものをしていると思います。
通常は、会社が赤字になるとお金が無くなるととも収益力も低下していきます。
通常はと申し上げたのは、お金がないことで知恵を使った場合には別だからです。
お金が無くなると、新たな雇用をすることが非常に難しくなります。
なぜならその会社に魅力がないからです。
無策で赤字になったにせよ、覇気がなくなった会社に採用されたい人はいません。
では、今その会社で働いている人はどうでしょう?
経営者は赤字でよいと思っていても、働いている社員にしたらたまったものではありません。
将来倒産するかもしれない会社に就職してしまったわけです。
社長にしたら社員の働きが悪いから赤字になったと思うかもしれませんが、それは違います。
社長の責任です。
将来の良い人材を逃し、現在の社員を失うことでさらに収益力を落としてしまうリスクがあるのです。
社長の中には人件費が節約できたと喜ぶ人もいますが、会社が成長するチャンスを遅らせてしまったことをしっかりと理解すべきです。
もしも、収益が低下している場合は赤字の会社は今すぐ経営改善をした方が良いのです。
2.売上減少局面で赤字になりそうな会社の注意点
売上が減少するということは何を意味するのでしょう。
税理士さんに毎月試算表をもらって前年よりも売上が増えていますねや減っていますねという話をすると思います。
では、なぜ売上が増えたのか、減ったのかを冷静に考えていることはありますか?
税理士さんが作る試算表や決算書というものは数字の塊です。
結果としての数字の塊なので、分析が行いにくいのです。
どこに手を打てば利益が出るのかを損益計算書だけで判断することは非常に難しいのです。
売上減少局面の会社は、なぜ売上が減少局面に入っているのかをしっかりと分析しましょう。
利幅を大きくして売上を落としている場合もあれば、市場シェアが低下している場合、値引きをして取引を維持している場合など事情は様々です。
原因を見つめなければ、対策が遅れて本当の赤字に向かっていきます。
3.節税を考えている会社の注意点
「税金=もったいない」という気持ちになっている経営者も多いと思います。
せっかく一年かけて利益を出して、預金が増えてきたものが一気になくなっていくわけですから。
そうなると出てくるのが節税という話です。
私たちにも節税のご相談をいただくことが良くあります。
最近は保険に関する税制改正もあり、保険を使った節税ということは難しくなりました。
これ以外にも○○を買うなど様々なものがあります。
売上の除外や架空経費の計上で脱税をするわけではないので、税務上の問題はありません。
ただ、会社の経営を考えた場合、正解と不正解があります。
正解の節税は会社の成長を助ける節税です。
保険も間違いではありません。
会社の成長に必要な保障という意味で保険も必要だからです。
無計画に多額の保険に加入してしまうことで運転資金が不足して収益力の低下を発生させることがあるので注意が必要です。
不正解の節税は、その会社にとって何の意味もない出費です。
節税は利益を小さくすることなので経費を使います。
経費はお金が外に出ていきます。
お金を使った結果、会社の成長に寄与しなければ税金を払って手元にお金を残した方が良いのです。
税金で減るのは利益の30%前後です。
翌期には約7割のキャッシュで勝負ができます。
無駄な節税で資金を使ってしまったら、来期の成長力の原資が無くなってしまいます。
4.まとめ
赤字に転落してしまってから銀行融資でニューマネーを呼び込むことは難しくなります。
一度赤字に落ちてしまうと、収益力を回復するハードルは高くなるということを意味します。
常に成長し続けることは、経営者としては非常にしんどい目標だと思います。
しかし、会社を興して社員を雇用しているのであればより良いビジョンを目標に成長し続けることが社長の仕事です。
今後は消費税の影響も含めて景気が悪くなるかもしれません。
悪くなってから人のせいにしても何も解決しません。
今すぐ経営改善をして成長し続ける体制に持っていく会社と悪くなってから動く会社では雲泥の差が生まれます。
会社を成長させたいと真剣に考えている方は今すぐ経営改善を始めていきましょう。