給与計算ソフトを使っている会社と使っていない会社があります。給与計算を使っていない会社の場合エクセルを使っていることが多いのですが様々な問題があることをご存知でしょうか?
給与計算ソフトの落とし穴【社会保険料・労働保険料自動改定がされていないケース続出】
給与計算というと社労士さんや給与計算代行会社に頼んでいるところはそれほど多くない気がします。
税理士事務所の場合、会計ソフトや帳簿をみるとその会社が社労士さんに頼んでいるかどうかもわかります。
さらに給与明細も帳簿を見る際にチェックするのですが、社労士さんが計算している会社はそれほど多くありません。
給与計算を頼んでいる個人事業主の方や会社設立後給与計算を社労士さんに頼んでいる会社は助成金関係の申請もあるケースが多い気がします。
それ以外の場合には自社でエクセルで集計したり、市販の給与計算ソフトを使っているケースが多くなります。
Excelで計算しているケースには、エクセルゆえの問題が起こってきます。
市販の給与計算ソフトは「まさか」という問題を引き起こしていることが多いのです。
今回は給与計算を自社で行っている場合のリスクをお話しします。
給与計算が間違っていると起こる問題とは【税務調査で源泉税・社会保険・雇用保険の徴収漏れ】
給与計算を自社で行っている場合に起こりやすい問題は「給与の総額を間違うこと」ではありません。
給与から天引きする「源泉所得税・住民税・社会保険料・雇用保険料」を間違うケースです。
給与の総額を間違うリスクはパート・アルバイトの人のタムカード入力ミスが起きたケースです。
固定給の人の場合には給与から天引きするものの料率が間違っていることが起こります。
この給与計算ミスが起きると税務調査の際に次の問題が起こりやすくなります。
①給与天引きの源泉所得税が少なすぎた
②徴収漏れの源泉所得税を会社が税務調査時に納税する必要が出る
③徴収不足分を従業員さんからもらわなければならない
給与計算を長年間違っている場合には、数年分の会社経理の修正を行うだけではなく、お給料をもらう人の年末調整をやり直すという手間がかかります。
会社側の手間は毎年正しく行っている場合の、2倍・3倍面倒なことになります。
従業員さんから徴収不測の源泉税をもらうということは難しいケースもあるので給与計算は重要になります。
次に使っている給与計算のツールごとのトラブル事例を見ておきましょう。
Excel(エクセル)で給与計算しているリスク【データ上書き事件・エクセル消失事件】
個人事業主の場合には従業員数が少なければ給与をもらう人が少なくなります。
会社設立で株式会社や合同会社を設立した人は従業員がいなくても自分にお給料を払うだけで給与計算が必要になります。
人数が少ない場合にはエクセルで給与計算をしているケースがあります。
ただ、エクセルは表計算ソフトで給与計算ソフトではありません。
Excelで給与計算をしている会社の中には「パソコンが苦手」という方も多いのです。
パソコンが苦手だから「エクセルで給与計算は十分だろう」となってしまっているのです。
Excelで給与計算をしている会社で起こりがちな問題は次の3点です。
①エクセルで給与を上書きしてしまっている
②エクセルで給与から引く社会保険料などを変えていない
③エクセルファイルがどこかに行ってしまって消えた
エクセルでの給与計算で問題になるのは「正しい給与計算が誰までか」がわからない問題です。
エクセルで給与計算をしている場合、全員が同じ算式で計算されていないケースがあります。
途中で計算式が入っていないこともあり、どの人までが正しいのかわからない給与計算シートになっているケースがあります。
「Aさんは給与計算が合っているのでBさんもあっているはず」なのにBさんとCさんは間違っていることがあり得ます。
給与計算から給与振り込みまでの期日が迫っているケースが多いため、給与の振込額自体が正しくない給与をもとに行われることが多いのです。
多く払っても返してとは言いにくく、少なく払うと従業員さんから不満がでたり労働法上の問題になってしまいます。
最悪なのはある人だけ過大に払っていて、一部の人が少なく払っている場合です。
多すぎた人からはすぐに返してもらえず、少ない人に追加支払いするので会社の資金繰りが悪化します。
(給与計算エクセルデータが消えると税務調査の資料がなくなる)
給与計算をエクセルで行っている場合、給与計算のエクセルデータが消えてしまうことがあります。
エクセルなので様々なファイルが存在します。
エクセルファイルがたくさんあることで、重要なエクセルファイルとそうではないものを間違って消してしまうリスクが高くなります。
給与計算ソフトの場合には給与計算のデータをむき出しでおいてあるわけではないので、バックアップファイルを間違って消してしまうリスクは低くなります。
給与計算ソフトで起こる給与計算ミス【社会保険料率などが改定されていない】
市販の給与計算ソフトを購入すれば給与計算が簡単にできると思っていませんか?
実は私たちも給与計算さえ買えば効率的に給与計算ができると思っていました。
説明書を読まなくても問題なく給与計算ができるものが使いやすい給与計算だと思っていたのですが、市販の給与計算ソフトのなかには使い方をしっかりと調べなければ事故が起こるものがあります。
会計ソフトとセットで購入していれば自動的に給与計算を正しく行っていても「料率改定が自動的に行われないもの」もあるのです。
バージョンアップをダウンロードしている段階で自動的に料率改定も行われていると思いが違いですが、そうならないのです。
給与明細に入っているのは以前の料率のまま計算された社会保険料・労働保険料ということになります。
そのため給与から天引きする源泉所得税も間違ってしまし、結果的に給与振込額が間違ってしまうという事例が多発しています。
特に会社設立をして株式会社・合同会社・一般社団法人など設立した法人で役員と固定給の従業員だけの会社は給与を固定化していることでリスクが高くなっています。
最近では個人事業でも社会保険に加入して福利厚生を高めている会社もあるので給与計算には注意が必要になっています。
千葉税理士事務所の給与計算サービス【節税に役立つ給与計算】
給与計算というと社労士事務所や給与計算代行会社と思われているかもしれませんが、税理士事務所もしっかりとサポートしています。
千葉税理士事務所では役員報酬・給与計算の計算も税務も含めて行っていきます。
実は税務では役員にボーナス(役員賞与)をだして経費で落とす方法もあります。
特に経営者にとって節税につながるお給料関係の規定は税務が影響してきます。
ただ給与計算をすればよいというものではなく、節税に使える給与をどのように行うかが重要です。
私たちの給与計算サービスは次のお客様にピッタリです。
①役員報酬や固定給の社員が発生する社会保険加入事業所
②パートやアルバイトが多く時給計算が必要な会社
③社長や奥様が経理・給与計算をしている会社
web給与明細で大手企業のように給与明細をネットで確認できるようになります。
最近の大手は給与明細を個人がネットからダウンロードするようになっています。
中小企業では紙の給与明細を封筒に入れて机に入れておくという昔ながらの形態が多くなります。
しかし、給与明細を大切にしている人は少なく再発行依頼も多いのです。
今ではスマホが普及しているので、従業員さんもwebで給与明細が見られる方が楽で喜ばれます。
年末調整時や確定申告時に慌てない給与計算を今すぐご利用ください。
ご相談電話 0120-889-459