札幌市白石区の建設業に強い千葉税理士事務所です。
今回は人を増やしていきたい建設業の方向けのコラムです。
しかも、人数は1名~10名以内の会社向けです。
(目次)
1.なぜ建設業が人を増やさなければならないのか
2.建設業は採用が難しい業種
3.人が採用できる建設業になるためには
1.なぜ建設業が人を増やさなければならないのか
建設業で個人事業や法人として数人で起業されている方で1名~10名以下の規模の会社向けです。
起業してすぐは自分ひとりや2・3名で会社を始めている方も多いと思います。
その中で自分が食べていければよいという感覚に陥ってしまうと、数年たっても規模はそのままになります。
売上もあり、利益もあるので問題はないように見えますが将来を考えるとダメです。
建設業はDXなどによって効率化が進みにくい業種です。
大手ゼネコンなどであれば、業務の効率化や機械化ということも考えられますが、10名以下の建設業は「ものづくり」として実際に現場を納めることが前提になります。
どう考えても、ここ10年程度では人手で現場を完成させる構造は変わらないと思います。
その一方で建設業界の高年齢化はどんどん進んでいます。
20年前であれば「年齢が高くなると現場に入れなくなる」という話もありましたが、今では現場の年齢は60歳以上の方が大活躍しているのが現状です。
ここから先、10年後は現在現役の年齢の高い方も働き方をセーブせざるをえなかったり、引退されたりしていきます。
新しいものを作るだけでなく、過去に作られたものの修繕という仕事もあることを考えると建設業の仕事自体はそこまで減ってこないのではないでしょうか。
そんな中で自社が人を採用していなければ仕事を取ることができなくなります。
さらにいうと、少人数の弱小企業になるとよい仕事をもらいにくくなります。
単価も上がらず、食べていくために仕事をするという状況になりかねません。
将来の建設業の労働人口が減っていく前提で、今から採用のできる会社にしなければならないのはこれが理由です。
2.建設業は採用が難しい業種
「人を採用したくてもできない」という話をよく聞く業種が建設業です。
昔はアルバイトで働くよりも、建設業で仕事をした方が給料が高い時代がありました。
若い人も多かったのでアルバイトで建設業に挑戦して、そのまま業界に定着するということもありました。
今では人気飲食店のアルバイトもあればコンビニなどの仕事もあります。
朝早くや外での仕事を選ばなくとも仕事に就くことができる時代になっています。
しかも、昔のように建設業の給料が相対的に高いということはなくなってしまいました。
そのため建設業の人気が低下している気がします。
特に人工請けをしている会社は給料を安定して支払うことが難しいこともあり、若い方にとっては選びにくい業界に映ってしまいます。
人が採用できなければ、将来は明るいものにならないリスクが上がっていきます。
では、どのように考えて行動していけばよいのでしょう。
3.人が採用できる建設業になるためには
人が採用できる建設業になるためには次の3つのことをやめてください。
①経理を適当にやる
②業界はこんなものだからとあきらめる
③安い税理士さんを探す
①経理を適当にやる
経理を「節税のため」といって何でもかんでも経費で処理してしまうことをやめましょう。
実際に従業員さんのために使った食事代や得意先との接待の経費を減らせと言っているわけではありません。
関係のない支出まで経費で落とそうとして、領収書をかき集めることをやめてください。
なぜなら、実際に会社がどれくらい稼がなければならないのかがわからなくなります。
だったら、社長のお給料をもっと上げて、余裕があるだけの生活費を確保したうえでも回る会社にすべきです。
そうしなければ、本当は稼がなければならい売上よりも引く目標でよいことになってしまいます。
これは「やるべきことをやらなくてよい理由」を与えているのです。
②業界はこんなものだからとあきらめる
実際に業界的には「社長のおっしゃる通りの状況」なのかもしれません。
だとしたら、会社がつぶれても仕方ないといえますか?
業界として「大多数はそうかもしれない」と考えてみましょう。
むしろ他社がやらないことをやることで、利益が出せるのであればやるべきです。
あくまでも自分の会社の従業員さんのお給料を上げていければ人を採用できる会社になれます。
③安い税理士さんを探す
記帳代行込みで月3万円の税理士さんを探すといったことはやめたほうが良いです。
税理士さんに安い料金を支払っているのであれば、その税理士さんは数をこなさなければならい状況です。
あなたの会社の経営相談なんてやっている余裕はないのです。
経理処理をするだけで精一杯なのです。
もしも、自分の会社を良くしたいと考えられるのであれば「安い税理士さん」を探すのではなく、経営の話をしてくれるかどうかで選んでください。
今よりも少しでもよくしたいのであれば、今と同じことをやっていてもよくならないのは経験されているはずです。