札幌市白石区の建設業専門の千葉税理士事務所です。建設業は経理くらい誰でもできると思っている方も多いと思いますが、業種特性を理解していなければ大損をしていることがあるので注意しましょう。
建設業で一人親方独立は税理士さんを頼もう
建設業は独立をする方の多い業種です。
建設業で独立される方の中には経理の仕方がわからないため確定申告ができずに困ってしまう方もいらっしゃいます。
建設業に必要な自動車購入もしっかりと確定申告をしていなければローンが通らないなどデメリットだらけです。
最近では建設業の請負単価の上昇もあり、独立しやすい環境が整ってきました。
建設業で独立して一人親方になる場合には開業時にしっかりと建設業専門の税理士さんにお願いしていることが大きなメリットのある開業になります。
今回は一人親方で独立するために知っておきたいポイントを見ておきましょう。
(目次)
1.建設業で独立する前にやっておきたいこと
2..建設業の独立は個人事業と法人のどちらが有利?
3.建設業専門ではない税理士さんで損をすることも
4.まとめ
1.建設業で独立する前にやっておきたいこと
建設業で独立する前にしっかりとやっておきたいことを見ておきましょう。
①取引先を複数社確保する
②冬場の仕事確保の人脈を作っておく
③自動車ローンや住宅ローンは勤務中に
④開業後3か月~6か月程度の生活費は確保しておく
⑤開業後すぐに頼む税理士さんを探しておく
①取引先を複数社確保する
建設業の一人親方として独立する場合に、勤務先の取引先から仕事を直接もらえそうなケースがあります。
ところが取引先が1社だけで独立することは非常に危険です。
その1社に都合よくつかわれるリスクが極めて高いのです。
その1社の機嫌を損なうだけで仕事がなくなったり、取引先の資金繰りが悪くなれば入金が遅れたり、お金が入らないというリスクがでてきます。
一人親方で独立して従業員もいないケースでは営業に回る時間も限られるので、1社だけからスタートすると新規の取引開拓が難しくなることもあります。
②冬場の仕事確保の人脈を作っておく
北海道の建設業において問題になるのは冬場の現場確保です。
昔ほど冬期間の現場がないという問題は緩和されました。
業況が不安定な建設業の場合、冬場の売上確保ができないところが多いのです。
冬場に本州に行けばよいというだけでは、春先からの現場確保が遅れてしまい結果的にマイナスになることもあります。
上手に冬場の現場確保ができるようにしておくことは非常に重要です。
勤務時代であれば季節雇用で収入があった場合でも、一人親方として独立するとそれがないので資金繰りに注意が必要です。
③外注先の確保も事前にしておく
取引先を複数社確保するということは現場が複数になることもあり得ます。
短期間で現場をこなしながら複数社との取引関係を維持するケースも出てきます。
その場合に重要になるのは外注先です。
この外注先はお互い一人親方というケースも多いので現場を紹介しあうという関係性も出てきます。
協力関係になることのできる外注先も作っておきましょう。
④開業後3か月~6か月程度の生活費は確保しておく
開業後すぐに仕事をもらえる場合でも生活費として3か月程度の現金は確保しておきましょう。
一人親方として起業した場合、取引先の締め支払いに影響されます。
給与のように毎月入金があるとは限りません。
特にすぐに現金が欲しいと伝えてしまうと、足元を見られてしまい単価を低くされてしまうこともあり得ます。
入金サイトも30日~40日程度になることも多いと思いますので、生活費に影響のないようにしておきましょう。
⑤開業後すぐに頼む税理士さんを探しておく
一人親方として独立する前から税理士さんを頼んでおくほうがベターです。
一人親方で事業をしている方の場合、気がつくと確定申告時期になっているケースが非常に多くなります。
人によっては開業してから数年間税理士さんを頼まないで奥様などが経理をしていることもあります。
しっかりと税理士いらずでできている方もいらっしゃいますが、税理士さんを頼んでいないことで年間10万円以上損をしているケースも多いのです。
特に開業後は仕事をこなすことで手一杯になることが多いので、事前に税理士さんを決めておくこともよいと思います。
2..建設業の独立は個人事業と法人のどちらが有利?
一人親方で独立する場合には個人事業で始めることの方が多いと思います。
人によってはいきなり法人で始めなければならない事情のある方もいらっしゃいます。
自分で個人事業と法人のどちらでも選ぶことができる場合は「個人事業での建設業起業」をおすすめします。
法人での起業をした場合には、社会保険の加入と消費税の免税期間が2年間だけになります。
個人事業で起業した場合には、一般的に社会保険の強制加入はありません。
さらに個人事業での消費税免税期間が2年間あります。
開業する時期によっては3年間の消費税免税期間をとることができることもあります。
その後法人化することで最大消費税免税期間が4年間になることもあり得ます。
法人化した建設業の方にとって大きな負担となる社会保険料と消費税納税を個人事業で始めることで遅らせることができます。
特に起業したてで経営的に不安定な時期の資金繰りを楽にできる起業は個人事業です。
3.建設業専門ではない税理士さんで損をすることも
「建設業の経理くらい誰でもできる」と考えている方がたくさんいます。
領収書の入力などであれば簡単に経理することが可能かもしれません。
どこの税理士さんに頼んでも、記帳代行会社に頼んでも変わらないと考えている一人親方の方が多いのです。
低料金の税理士さんであればなおさらよいと思っている方も多いかもしれません。
単純に日々の経理と確定申告だけできればよいという場合にはそれで十分かもしれません。
ただ、次の方は建設業専門や建設業に強い税理士さんを選んだ方がよいのです。
①ただ食べていければよいというわけではない方
②従業員を増やして売上を上げていきたい方
③しっかりと税金対策や節税についても考えていきたい方
個人事業で起業しても月30万円~40万円の収入があればよいという場合にはどの税理士さんを頼んでも違いがないかもしれません。
領収書を入力して確定申告をすればよいだけです。
売上を上げて従業員雇用もしていく場合には、帳簿をつけるだけではダメです。
法人化のタイミングや設立の仕方によって税金や社会保険料の負担が大きく変わってくるからです。
この部分が建設業に詳しい税理士さんとそうでない税理士さんの違いが大きいのです。
しかも、後から取り返しのつかないことになっている建設業の方をたくさん見てきました。
一人親方で独立しても建設業でしっかりと稼いでいきたいと考えている方は建設業専門の税理士さんを頼みましょう。
4.まとめ
建設業の経理や確定申告は簡単と思われることが多いのですが、情報をしっかりと持っていなければ知らない間に大きな損をしやすい業種です。
一人親方で起業する方は可能であれば個人事業からスタートすることをおすすめします。
建設業の個人事業の方は早い段階から税理士さんを頼んでおかなければ損が膨らむケースが多くなります。
個人の建設業の方や設備工事業の方にも税務調査はくるので日頃からしっかりと対策をしておきましょう。
一人親方で起業する方や建設業の個人事業主の方は「建設業専門の税理士さん」を頼みましょう。
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