札幌市白石区の経営計画コンサルタントの千葉です。日本の中小企業を元気にすることを仕事と考えています。
今回はコスト病という病気について考えていきたいと思います。
コスト病にかかっていませんか?【経営者が陥る危険な病気】
突然ですが「一倉定」という方をご存知でしょうか?
恥ずかしながら私も今まで知りませんでした。
この一倉定さんはすでに亡くなられていますが、非常に素晴らしい経営計画コンサルタントです。
もっと早く知っていればと後悔してしまいました。
コスト病は「一倉定の経営心得(日本経営合理化協会出版局)」に記載されている言葉です。
今回はこのコスト病について考えてみましょう。
(目次)
1.コスト病とは
2.消費税率アップとコスト病
3.税理士もコスト病を進めている
4.まとめ
1.コスト病とは
コスト病とは、一番大切なものはコストになってしまう病気です。
よくある話ですが、コスト削減が至上命題になってしまうことです。
コスト削減ということは、お客様へのサービスの質を低下させたり、従業員の管理に力を注ぐことになるということです。
まわりまわって売上を落としてしまう危険な病気です。
次のようなものもコスト病と考えられます。
①食材の仕入先を変更して質とコストを落とす
②人件費を削減することで人手不足に陥る
③情報収集や勉強のコストを削減することで不勉強になる
2.消費税率アップとコスト病
このコスト病は経営者や経理担当者がかかりやすい病気です。
数字が気になる人はコスト意識が高くなってしまいます。
利益=収益-費用です。
利益を出そうと思うとコストを削減することで達成ができます。
消費税率アップなどで景気が冷えてくると収益が下がりやすくなります。
銀行融資を考える上でも赤字ではなく、黒字化したいと考えます。
景気に左右されて収益が得られないのであれば、コストカッターに徹してしまう会社もあります。
このように景気が悪くなった時や会社の収益が下がり始めたときにはコスト病にかかりやすいので注意しましょう。
3.税理士さんもコスト病を進めている可能性あり
会社が目的もなく無駄遣いをしている場合は別です。
会社としての考えがあって経営計画を進めているのに、税理士さんから利益率が悪いやコストが高いという話をされたことはありませんか?
会社の試算表や決算書は数字だけが見えてしまいます。
そのため利益を出すためにコスト削減を勧められることがあると思います。
しかし、本当に無駄なものを削っているのかコスト病にかかっているのかをしっかりと考えてください。
税理士さんに言われたからといって会社が倒産してしまったら意味がありません。
経営者がしっかりと自分で考えて判断することを忘れずに。
4.まとめ
コストは会社を成長させるために必要なものです。
まず、削減ありきで考えてしまうと大切なものを見失います。
会社にとって一番大切なものはコストではありません。
収益のほうが大切です。
どうしたら売上を伸ばしていけるかを考えましょう。