アフィリエイトの確定申告の際に注意するのはどこまでがアフィリエイトの収入になるのか・アフィリエイトの経費はどこまで認められるのかという点です。確定申告準備に必要な知識を事前につけておきましょう。副業アフィリエイトの場合も考え方は同じです。~弥生会計・MFクラウド会計の札幌市白石区の千葉税理士事務所~
アフィリエイトの確定申告対策~アフィリエイトの収入と経費はどこまで?
弥生会計・MFクラウド会計専門の札幌市白石区の千葉税理士事務所の無料税金ワンポイントです。
アフィリエイトを副業で行っている人でも月数万円~数十万円ということ珍しくありません。
アフィリエイトによる月収が数十万円~数百万円となってくると「アフィリエイトを本業化」ということもでてきます。
アフィリエイトの本業化には、個人事業として開業届を出して確定申告をしていく方もいますし、本業化の一つとして株式会社や合同会社を作って法人としてアフィリエイトをおこなっていく方もいらっしゃいます。
アフィリエイトの収入と経費の考え方は「副業アフィリエイト」「個人事業アフィリエイト」「法人アフィリエイト」のどれでも同じになります。
なぜアフィリエイトの収入と経費の範囲をしっかりと押さえていかなければならないかというと、副業アフィリエイトと本業がある場合には所得区分が変わるからです。
副業アフィリエイトの所得区分は雑所得~区分を間違うと税務トラブルに発展も~
副業アフィリエイトとは、サラリーマン・主婦のお小遣い稼ぎというものが代表例です。
法人の経営者が副業で行っている場合や一般の勤務をしているサラリーマン・主婦が在宅ワークとして行っているものも副業アフィリエイトです。
ところが、これ以外に次のようなケースがあります。
①不動産賃貸業とアフィリエイトをおこなっている場合
②理美容室とアフィリエイトをおこなっている場合
③動物病院とアフィリエイトをおこなっている場合
④飲食店とアフィリエイトをおこなっている場合
⑤建設業とアフィリエイトをおこなっている場合
このように、本業といわれる個人事業とともにアフィリエイト収入がある場合には注意が必要になります。
なぜ不動産賃貸業や個人事業とアフィリエイトの両方がある場合注意が必要なのか?
副業アフィリエイトは「雑所得」という所得区分になります。
いったん副業アフィリエイトは「雑所得」という言葉を覚えておいていただきます。
個人で行う不動産賃貸業は、規模に関係なく「不動産所得」という所得区分になります。
個人で経営している理美容室・動物病院・飲食店・建設業などは「事業所得」という所得区分になります。
これらの不動産所得と事業所得と副業アフィリエイトの「雑所得」というものは所得区分が異なるのです。
所得税の確定申告の際には、この所得区分ごとに「収入―経費=利益」という計算をしていきます。
最終的に確定申告の際には色々な所得区分を合計していくのですが、最初の計算は所得区分ごとにどれくらいの利益出ているのかをまとめていきます。
所得区分ごとの計算の違いを知っておく
①事業所得=収入―必要経費―青色申告特別控除額
事業所得が赤字の場合には、他の所得の黒字とぶつけて所得を圧縮できます。
②不動産所得=収入―必要経費―青色申告特別控除額
不動産所得が赤字となった場合には、原則として他の所得の黒字と相殺して所得を圧縮できます。
③雑所得=収入―必要経費
雑所得が赤字の場合には、赤字はなかったものとみなします。
つまり、赤字は所得圧縮に使えないということになります。
副業アフィリエイトの経費をほかの所得から引いてしまうとこんな問題が!
所得区分ごとに赤字の場合に他の所得の黒字とぶつけて節税に使えるものと使えないものがあることがわかりました。
副業アフィリの所得は「雑所得」になるので赤字だと損をする所得区分ということになります。
副業アフィリの経費をほかの所得の経費に入れてしまうと問題が起きてしまいます。
アフィリエイトは立ち上がりが遅いため、初期には赤字かもしれません。
そのため、アフィリにかかった経費を本業の経費として処理してしまうと赤字だった所得が変わってしまう可能性があります。
つまり、間違って他の所得の計算とごっちゃにしてしまうとほかの所得を間違って圧縮してしまうことになってしまいます。
これでは税務調査があった際に、無用なトラブルになってしまいかねません。
そこでアフィリエイトの収入の範囲とアフィリエイトの必要経費をしっかりと理解していなけれならないのです。
アフィリエイトの収入が事業なのか副業なのかについては「サラリーマンや主婦の方の仕事は「副業?」「事業?」~在宅ワークの確定申告は要注意!~」をご覧ください。
アフィリエイトの収入になるもの~アフィリエイト収入の一般例~
アフィリエイトの収入に含まれるものは次のものがあります。
①バナー広告設置による収入
②PPC広告による広告収入
③メルマガ発行による広告収入
④モバイルアプリ広告収入
⑤アフィリエイトのノウハウなどに関連するセミナー収入など
アフィリエイトの収入はASPからの入金になることがほとんどですので、ASPからの収入が原則として収入ということになります。
⑤のアフィリエイトのノウハウなどをセミナーや勉強会として収入がある場合には、収入を漏らさないようにしっかりと管理しましょう。
アフィリエイトの必要経費になるもの~アフィリエイト必要経費の一般例~
アフィリエイトは様々な商材を扱っていきますので、必要経費の考え方が多種多様になります。
実際に税務調査の際にも経費としての考え方でしっかりと説明をしていかなければ理解されない可能性の高い業種です。
今回は一般的に問題なく必要経費として認められやすいものを見ていきましょう。
①サイト制作費用
②コンテンツ制作素材購入費用
③HPの作成料
④広告費用
⑤ドメイン取得費用
⑥レンタルサーバー費用
⑦アフィリ広告作成のための資料や書籍購入代
⑧アフィリエイトのセミナー・勉強会の参加費
⑨名刺の作成費用
⑩交通費
⑪記事作成の取材費
⑫記事の購入代金
⑬パソコンなどの消耗品(10万円未満のもの)
⑭事務所の家賃(自宅と併設の場合は事業使用部分)
⑮事務所の水道光熱費(事業使用部分)
⑯インターネットや携帯電話などの通信費(事業使用部分)
⑰事業で使っている車や10万円以上の固定資産の減価償却費(事業使用分)
⑱自動車保険や事務所の損害保険(事業使用分)
⑲会計処理に使う会計ソフト購入代金
⑳税理士に依頼した報酬
重要:アフィリエイトの収入は所得区分に関係なく消費税の対象
本業のアフィリエイトの収入は「事業所得」です。
これは一般的な喫茶店・動物病院・理美容店などとおなじ扱いです。
商売としてこれで生計を立てていく人の本業の売上です。
アフィリエイトも事業として生計を立てている人はこの本業の収入があるということになります。
本業のアフィリエイト収入であれば消費税の対象になるのは理解できるのですが、「副業アフィリエイトであれば消費税を納める必要がないのではないか?」と思ってしまいます。
ところが、本業アフィリエイトも副業アフィリエイトも同じように消費税の対象売上としてカウントしていきます。
サラリーマンや主婦の方がアフィリエイト報酬が2年前に1,000万円なければ通常は問題がありません。
今年のアフィリエイト収入で消費税を納める必要がありません。
消費税を納める必要があるかどうかの判定
①消費税の納税義務有無の判定
今年消費税を納める必要があるかどうかは2年前の消費税対象の収入が1,000万円を超えたかどうかをみます。
②消費税の具体的納税額の計算
①で「消費税の納税義務があり」となった場合、今年の売上・経費などをもとに消費税の納税額を計算して、納税します。
2年前は1,000万円を超えていて、今年が1,000万円以下だとしても今年は消費税を納める必要があります。
気を付けなければならないのは「本業の事業がある人は、副業アフィリエイトと合わせて1,000万円を超えると2年後には消費税を納める必要」があります。
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①本業売上 | ②国内アフィリ報酬 | 消費税対象売上(①+②) | 消費税納税必要の有無 | |
起業1年目 | 1,200万円 | 50万円 | 1,250万円 | 免税(基準期間なし) |
起業2年目 | 600万円 | 300万円 | 900万円 | 免税(基準期間なし) |
起業3年目 | 700万円 | 200万円 | 900万円 | 消費税納税
起業1年目が1,000万超 (900万円に対して) |
起業4年目 | 900万円 | 300万円 | 1,200万円 | 免税(起業2年目1,000万円以下のため) |
起業5年目 | 1,000万円 | 400万円 | 1,400万円 | 免税(起業3年目1,000万円以下のため) |
起業6年目 | 1,200万円 | 450万円 | 1,650万円 | 消費税納税
起業4年目が1,000万超 (1,650万円に対して) |
アフィリエイトでもらった領収書などの保存はいつまで?
アフィリエイトの場合でも、書籍を購入したり打ち合わせを喫茶店でしたりすれば領収書をもらいます。
外注さんから請求書も来ますし、アルバイトを雇用していればお給料の振り込みもあります。
こういった領収書や請求書などの資料はいつまで保存しておけばいいのでしょうか?
会計ソフトでつけた会計帳簿はどれくらいの期間保存しておかなければいけないのかを知らなければ、捨ててしまったころに税務調査でとんでもない目に遭います。
①法定帳簿の保存期間は7年間
②任意帳簿の保存期間は5年間
③書類関係の保存期間は5年間
Q:法定帳簿とはどんなもの?
A:収入金額や必要経費などを記載した書類のことをいいます。
会計ソフトで作成した会計帳簿がこれに該当します。
Q:任意帳簿とはどんなもの?
A:業務に関して作成した任意の書類です。
例えば、売上管理のエクセルシートなど、仕事の管理について自主的に作ったものも税務調査の対象資料として保存義務があります。
Q:書類関係とはどんなもの?
A:外注さんからくる請求書や外注さんからくる作業完了報告書などの納品書、事業に関係あるものを購入した際の領収書などです。
アフィリエイト専門の千葉税理士事務所は経理代行も確定申告対策も!
アフィリエイトを副業で行っている人はアフィリエイトの所得とそれ以外の所得を区分する必要があります。
副業アフィリエイトのままでよいのか、本業に切り替えたり法人化したりするかも真剣に検討しなければ損をすることになります。
ただし、副業のアフィリエイトを単純に事業に切り替えるということには税務リスクを伴います。
しっかりとアフィリエイトの特性と方向性などを検討したうえで確定申告対策をしていく必要があります。
特にアフィリエイトについては経費の判断も難しくしっかりとした資料作成や資料保存をしていかなければなりません。
きちんとした確定申告対策をしていかなければ税務調査の際に思わぬトラブルになります。
アフィリエイト専門の千葉税理士事務所では、税金の考え方や経理の仕方についてもしっかりとアドバイスさせていただきます。
アフィリエイトの収入が増えてきている方は急激に立ち上がる前からしっかりと対策する必要があります!
今すぐご相談ください!
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